しかし、崖っぷちに陥ったアラゴネスはここで踏ん張ってリスクを背負いました。結果を優先してバランスを取るのではなく、“至宝”ラウールを外して、バレンシアで台頭したMFダビド・シルバを主力に組み込み、MF陣を小柄なテクニシャンタイプで固めるパスサッカー路線を徹底。オプションも切ってパスサッカーに特化し、シャビとイニエスタ、セスク、シルバの4人は“クアトロ・フゴーネス(4人の創造主)”と呼ばれ、さらにEURO本大会にはウインガー達が外される中で、司令塔タイプのMFサンティ・カソルラも招集。本大会の準決勝で得点王のビジャが負傷すると、ビジャに替わって途中出場したセスクが決勝でも見事なプレーを披露。結果的にこのアラゴネスの勇気あるチーム作りと采配は欧州王者にまで登り詰める事になり、スペインはタイトルと共にそれ以上の功績であるアイデンティティを獲得するに至りました。(その間、アラゴネス時代は無敗。以下の表を参照下さい。)