ロベルト・ディ・マッテオが新指揮官に就任したシャルケは、ホームでヘルタ・ベルリンと対決した。ヘルタは調子を落としているとはいえ、得失点差でシャルケのすぐ下につけており、上位へ上がるためにも負けられない一戦であった。
シャルケ、ヘルタ共にチャンスを作ることは出来たが、決定力の差が明暗を分けた形になった。
しかしながら、守備の構築にはまだ時間がかかりそうだ、というのが印象である。特に内田が攻守においての要になりつつある現状、彼の存在の有無が文字通りシャルケの命運を左右しかねない、というのは問題であろう。
彼の契約延長に関しては既に基本同意しているといわれているが、そのバックアッパーは冬の移籍市場で確実に求めなければならない命題となるだろう。
また、攻撃に関してはストライカーであるフンテラールの動向と共に、怪我で長期離脱をしているファルファンの代わりが未だに定まらないという状況を何とかしなければならないだろう。
構想ではサムやチュポ=モティングがその穴を埋めるはずだったのだろうが、怪我や調子の波、怪我人による他のポジションへの移動などで、問題を解消できるところまでには至っていない。
結局、試合内容の安定という見地ではディ・マッテオ体制は成功しているとは言い難い、というのが正直なところだ。
また、内田のポジショニングを高めに押し上げさせることで、それが彼のプレイに悪影響を及ぼしている点も気になる。
正直な話、彼が新監督に就任したことで却って安定は齎されないのではないだろうか?
ともあれ、勝ちは勝ちである。まだ一試合消化したのみであり、今後を見守りたい。