世界が感動し満足したジョージアの健闘
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前半は夢心地、後半は現実に戻されたジョージア国民。判官贔屓だけで初出場国を応援していたわけではない。アタッキングミッドフィルダーのオタル·キテイシュヴィリ:Otar Kiteishvili【1996年3月26日生】は、SKシュトゥルム·グラーツの10番。18年から既に6年間をオーストリアで過ごしており、今季はチーム最多の9ゴールを挙げ、ザルツブルクの十一連覇を阻止、カップ戦も併せ二冠の立役者に。
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センターバックのラシャ·ドバリ:Lasha Dvali【1995年5月14日生】とストライカーのギオルギ·クヴィリタイア:Giorgi Kvilitaia【1993年10月1日生】のAPOELコンビ。ポルトガル戦では47分クリスティアノロナウドを見事にブロックしたドバリは、この日も懸命のディフェンス。一方出番がなかったクヴィリタイアは、昨日ライバルのアリス·リマソールへの移籍が発表された。変換ミスで「首リタイア」と表示されたが、まだまだ老け込む年齢ではない三十歳。
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16連邦州の中で最大の人口数を誇るのがノルトライン=ヴェストファーレン州。州都デュッセルドルフ以外にも、ケルン、ドルトムント、デュイスブルグと大都市が犇く。ケルンに行けばケルシュでのどを潤す。変換ミスで「蹴る酒」となるから、フットボール通が好みそうなこのビール、ケルン地方独自の製法で知られる。上面発酵の酵母を使用して下面発酵並み(10℃以下)の低温で熟成させているから、ピルスナーとエール、両方の良い所どりの麦酒が出来上がる。
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窓の外を眺めていれば世界最大級のゴシック様式建築物が飛び込んでくるから降車駅を間違えたり乗り過ごす事もない。荘厳な大聖堂を前にシュタンゲと呼ばれる200mlの円柱グラスでケルシュを味わえる幸せ。
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駅前から大聖堂の裏側には博物館が密集している。ローマ帝国時代に植民地として築かれたこの都市では至る所でローマ時代の痕跡を目にするが、聖堂に隣接しているのはローマ·ゲルマン博物館。考古学好きな方にはお薦めできる。
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筆者がケルンを初めて訪問したのは十五年+一週間前。ヴァルラフ·リヒャルツ美術館では、「月」をテーマにエドワール·マネ:Edouard Manet【1832年1月23日生-1883年4月30日没】の名画『ブーローニュ港の月光』:1869年作(オルセー美術館所蔵)や1969年のアポロ11号宇宙飛行士が月面着陸した際の写真が展示されていた。この日目を覚ますとTVはマイケル·ジャクソンン:Michael Jackson【1958年8月29日生-2009年6月25日没】急死のニュース一色、世界中で追悼セレモニーが催されていたから忘れようがない。キング·オブ·ポップの代名詞『ムーンウォーク』をアレンジした動画が今現在も世界各地でバズっている。