ただし、リーグ優勝を狙う上で危惧されるのは、アーセナル特有の守備のメカニズム。攻撃サッカーの旗手であるアーセナルには「約束事」と呼ばれるようなモノがなく、チーム戦術というよりも選手個人間での連携が頼りになるため、これまでエリートと目されるような守備者はアーセナルでは成功を収められない事が多い点。
現・主力CBのローラン・コシールニーがアーセナルに加入する以前に所属していたのは、フランスの2部や3部リーグで、1部リーグ経験は僅か1年でアーセナルへ。
コシールニー加入前年に入団していたベルギー代表のCBトーマス・フェルマーレンはオランダのアヤックスでリーグ優勝や、主将を務めていたエリート選手ですが、下部リーグからの叩き上げであるコシールニーのような選手の方が臨機応変な対応と心身共にタフさを要求される「アーセナルの守備者」に向いているように見えます。
経験値という部分で元ドイツ代表CBペア・メルテザッカーが重用されるように、チェフにも豊富な経験に基づいた対応が期待されます。
よく、「出場しているFWによって攻撃パターンやスタイルをマイナーチェンジする」ようなチームは多いですが、アーセナルの場合はその逆。
出場している守備陣によって守備のメカニズムを微修正していくアプローチが求められます。
控えGKに降格してもクルトワを支えた人格者であるチェフならば、この部分はクリアしてくるでしょう。