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大迫、ベンチ外に見るケルンでの苦悩

 ケルンに移籍後、ここまで5試合に出場し1ゴールと調子の上がらない大迫勇也。彼のところまでなかなかボールが来ないためにずるずると下がってしまう悪癖が顔を見せたり、決めねばならない場面で決めきれなかったりと、スランプに陥りつつあるように思える。

 ケルンのストーガー監督は、バイエルン戦を前に一つの決断をした。彼と今シーズン加入したFWシモン・ツォラーをメンバーから外し、ピッチ外から見ることを命じたのである。
 この決断に対して、ストーガー監督は次のように語っていた。

『彼らは頭を一度リセットしなければならない。試合に出ることをチャンスではなく、負担に思っているように感じるからだ』
『なぜ、点を取れないのだろう、と考えすぎている』

 個人的な意見を言わせて貰うと、この試合でこそウジャーを外し、大迫のワントップで挑んで欲しかった気はする。スタメンを見る限りではバイエルンに対し守備的に戦い、引き分け狙いをするのが目的の布陣を強いており、ウジャーよりも前線で献身的に守備を行える上に精度の高いミドルを持つ大迫は適任だと思うからだ。

 だが、ストーガー監督はここで更なる苦悩を若いFWに強いることはしなかった。親心だろうと思う。調整をし直し、リフレッシュした状態で試合に臨んで欲しい。PSMでトップ下から1.5列目くらいに位置し、絶妙な位置で試合を作っていたのを思い出して欲しい。

 前線で違いを作れるパトリック・ヘルメスが復帰するまでは苦しい戦いが続くだろうが、これで折れるような選手ではないはずだ。ストーガー監督も大いに買っている選手であるというのは、これまでの状況を見ればよく分かるだけに、ここが踏ん張りどころである。

 我々に何度も『大迫半端ないって!』と言わせる活躍を期待したい。