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上写真はネア·スミルナからアテネに戻るトラム。青い空を見上げながら呑気に街を歩くと微かな潮の香りが感じられ、悍ましく悲しい歴史が嘘のように思える。イズミルからの移転を余儀なくされたクラブは、アテネに一度身を置いた後、ネア·スミルナへと再移転する。
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’25年には、国内初の女子陸上競技部門を設立しているが撮影していたら確かにトラックを走る女性アスリートの姿も。国内で初めてバスケットボールとバレーボール競技部門を設けたのもパニオニオス。1988年に改装されてから三十年以上の年月を重ねたスタジアムは色褪せつつある。
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上写真2002-03シーズンに出場したのではなく、UEFA杯出場権獲得を記念しての撮影。2012-13シーズンに財政が傾くと、23歳以上の選手の移籍許可が下りない苦難の時代を迎える。現在はガンマ·エスニキ(三部)ながら、その輝かしい栄光の歴史のハイライトは、2003年11月6日、バルサとの対戦。試合はルイス·ガルシア:Luis García【1978年6月24日生】パトリック·クライファート:Patrick Kluivert【1976年7月1日生】、試合終了間際にはシャビ:Xavi【1980年1月25日生】のダメ押しと0-3のスコアで完敗。
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その時交換した右下のペナントが少々判り難い写真になってしまった。
ロスタイムにミトログルの劇的なトルコ初ゴールでガラタサライが勝利を伝える紙面が下写真。
2018年12月22日アウェーのアンジェSCO戦は、オリンピック·マルセイユの僚友、酒井宏樹:Hiroki Sakai【1990年4月12日生】と同じピッチに立った最後の試合。それから二カ月後、2月24日テレコムアリーナで長友佑都:Yuto Nagatomo【1986年9月12日生】と共にスタメン。
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ギリシャのカヴァラ出身ながら十代を過ごしたドイツで磨かれた心と技。2007年に母国の名門オリンピアコスへ。出場機会を求めてレンタルされたのがパニオニオスGSS。移籍初戦となるアリス戦でいきなり2ゴール。シーズン後半11試合の出場で8得点1アシストの大ブレイクでオリンピアコスに戻される。
FIFAワールド杯では日本代表チームと対戦、九カ月の間に異なる欧州リーグ·クラブで異なる三人の日本代表選手とチームメイトの関係にあったミトログルの締めは2020年3月9日エールディヴィジ26節。PSVアイントホーフェンは敵地でのFCフローニンゲン戦。スタメンフル出場の堂安律:Ritsu Dōan【1998年6月16日生】と途中出場のミトログルは、共にピッチ上で勝利を告げる終了のホイッスルを耳にした。
昨年で実質引退したミトログルは、ドイツのアマチュアクラブに所属し”趣味”でボールを蹴る生活。昨年元同僚三人が揃ってドイツ代表と戦う姿をドイツのテレビ画面で視たのならば、驚いたか嘆いたか、それとも喜んだのか、複雑な胸中を察するのは想像だに難くない[第80話]