とはいえ、崩されたわけでもなかった日本は選手交代枠も3枚残して2-2のドローで終了。22人の代表メンバーのうち、18人が起用された9月の日本代表戦シリーズが終わりました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
確かに積み上がった新戦力とアギーレ色。反面、【4-3-3】の利点と本田のポジションにはジレンマか?
ウルグアイ戦と同様にミスからの失点が2つで勝てなかったのは痛い部分が大きいと思います。それでも武藤と柴崎が共に主力のような思い切ったプレーぶりを見せてゴールまで決めたのは大きな収穫。Jリーグを沸かす2人が結果を残した事は彼等だけでなく、健全な競争を引き出す「Jリーグの強化」にも繋がる意味で大きなプラス材料となることでしょう。
一方で、「2試合で全員を起用する」と言いながら、ウルグアイ戦で少ない時間でも好プレーをした森岡や、パワープレー要員として終盤に投入されても良いはずのFW皆川に出番が訪れず。
また、2試合通してGK以外ではMF扇原、右SB松原には交代枠を残しながら1度も出番が訪れませんでした。
しかし、森岡は現状ではトップ下のみでしか計算立たず。扇原と松原はアギーレ監督が実際のトレーニングでの様子を見て、おそらく「時期早々」と判断したのでしょう。
その上で、この日に途中出場した3選手はウルグアイ戦でインパクトを与えていた選手のみであったため、選手の見極めとチーム力の積み上げを同時進行で進めないといけないアギーレ監督の目線で考えると真っ当な選手起用・采配だったと思います。
また、2試合をトータルして考えていた事も何となく見える部分も好印象に見え、自陣深くからの速攻やカウンターも見せ出した部分でもアギーレ色は出ていたと言えるので好印象に感じました。
あとは課題というのか、ジレンマと直面しているのは【4-3-3】というシステムと本田の適正と起用ポジションではないか、と思います。
システムの配置上、【4-3-3】はピッチにトライアングルを作りやすい事が利点。それゆえに中盤の3人にはドリブル突破やスルーパスなどの仕掛けよりも、ボールを裁く事を重要視されるためにボランチタイプの選手の起用が多くなるという特徴があると言えます。その中で本来はトップ下やFWの田中順也が中盤でプレーしましたが、彼のフィジカルや守備力もある部分を評価されてもいるコンバートなのでしょうが、本来はそれをするなら本田の方が適任。
しかし、本田はACミランで右サイドを任されて好調をキープしてる事と、日本代表で右サイドを任せる人材もいないように感じるため、このような起用法になったと思われます。この際、本田と田中のポジションを入れ替えるのもアリだと思うのは僕だけでしょうか?
こうして【4-3-3】をアリとして捉えられるのも、この4年間で1人もアンカー役として適役な人材がいない中で、コンバートからたった2試合目で水準以上のプレーをし始めた森重の存在が大紀伊と思います。
あとはアギーレ好みの選手であるであろう細貝のプレーの幅が拡がればアジアカップ連覇を狙えると、僕は勝手に思ってます!!
ちなみに、日本では未発表ですが、11月には豊田スタジアムでホンジュラス代表との対戦が決まっていると相手国では発表されている事を追記して終わりたいと思います。
最後に個人採点をお楽しみ下さい☆
【選手採点・寸評】
先発出場選手・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
GK川島永嗣 5.0 ビッグセーブもあっただけに痛恨すぎる2失点目が・・・。ただ、それ以前に西川を観たかった声も多そう。
DF酒井高徳 5.5 細貝が中継に入らないために攻撃参加を活かされず。それでもハードワークと1対1の強さは見せた。”3人のサカイ”の中では断トツで1番の出来。
DF吉田麻也 5.5 マークの受け渡しがザッケジャパン時代よりもすでにスムーズになっている。余程、前の相棒が悪すぎたのか?ビルドアップでは群を抜いて強きで上手い。
DF水本裕貴 5.0 ポジショニングに不安定さがあり、ロンドンの落としからのシンプルな攻撃を許す場面も多かった。長友にカヴァーしてもらう場面も。PK献上も同様のミス。
DF長友佑都 5.5 明らかにリーグ戦に温存してそうな・・・。それでも無難にプレーしては水本のカヴァーなどもこなした。