相変わらず、世界でもトップクラスの人気を誇るイングランドプレミアリーグだが、昨年のワールドカップでもグループリーグで姿を消すなど、イングランド代表の弱体化は目を覆うものがある。
そのイングランド代表を強化するプランをグレン・ホドル氏、ケビン・キーガン氏ら元イングランド代表監督を歴任した5人の連名による意見書をイングランドサッカー協会へ提出したことが明らかになった。
これはあまりにも多くなっている外国籍選手を規制し、英国籍選手の活躍の場を増やすことで彼らにプレイする場を提供し、イングランド代表にその成果を還元させるという構想のようだ。
この規制はある一定レベル以下の選手を排除するのが目的となっており、加入できる選手の出身国のFIFAランキングを現状の70位から50位まで引き上げること、選手の移籍金が1000万ポンド以上の市場価値を持つ選手に絞るという新条項も加えられているとのことだが、はっきり言ってこれは悪手以外の何者でもない。
ホームグロウン制度がある現状ですら英国籍選手が使われないのは、単に英国人選手のレベルが使われるレベルに無いからであり、無理やり使おうとすれば無理が生じ、最終的に代表の強化にも繋がらないばかりかプレミアのレベル低下にも繋がる恐れがある。
筆者的には、ドイツブンデスリーガのように外国籍選手の枠を撤廃する代わりに自国籍人枠とユース選手枠を作って英国人への門戸を開放するか、チャンピオンシップ(二部相当)を外国人規制を行い、英国の若手育成の場として提供するかしかないと思うのだが。
どちらにしても、中途半端にすぎるこの改革案ではイングランド代表強化には繋がりえないだろう。