親日国の若者にジャンプ漫画アニメが人気の理由
日本と欧州随一の親日国が国交樹立100年の記念を迎えた2019年、自ずと渡波回数が増えた。渡波と書いて本人もピンとこないがポーランドは漢字で波蘭土と表記する。
よく聞かれるのが『ポーランドは親日家が多い』は、本当なのか。親日家が多いは本当。シベリア孤児を救った歴史について、話した事はないが、日本大使館・文化広報センターの書棚を見るまでもなく漫画・アニメのサブカルチャーは大人気。刀や武術の日本的要素が加わった戦闘シーンは欠かせない。
首都ワルシャワの北東、マゾフ自治区にゾンブキはある。黄緑色にカラーリングされた鉄道車両を降りてから、スタジアムまでそれほど距離はない。今度は黄緑色のストライプの建物が目に飛び込んできた。
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第15話はドズバッドアレーナ:Dozbud Arena。ネーミングライツを取得したのはワルシャワ周辺で集合住宅を建設する開発デベロッパー企業のドズバット。
2019年5月12日3リーガ26節、レギア・ワルシャワのセカンドチームと フラガン·モラグ:Huragan Moragとの対戦。2,100人収容のスタンドからは緊張感が感じられず、ほのぼのとした雰囲気。陳列されたトロフィーが地元クラブの栄光の歴史を物語るのは見慣れた光景。
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レギアの若き俊英 デュッセルドルフから独国首都へ
レギアで当時18歳ながら、「こりゃあはモノが違う」と感じたのが中盤の司令塔ミハウ·カルボニック:Michał Karbownik【2001年3月13日生】。サッカーIQの高いユーティリティプレーヤーにいち早く目をつけたのはブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFC。
2017年から2018年にかけて開催されたU17欧州予選。計5試合に出場したあたりから、欧州各クラブのスカウトも情報は入手していたはず。
実際目の当たりにしてみると、噂にたがわぬ逸材。まずポーランド人らしからぬ(失礼)ボールタッチの柔らかさ。視野の広さ、また技術的なレベルの高さだけでなく、年長者へのコーチング、自分によこせとボールを要求する心臓の強さもいい。
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昨季はフォルトゥナ・デュッセルドルフへと貸し出されリーグ戦26試合に出場。トップ下で欠かせないアペルカンプ真大:Shinta Appelkamp【2000年11月1日生】、ボランチは、説明するまでもない田中碧:Ao Tanaka【1998年9月10日生】とプレー。
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本来の左サイドバックだけでなく、田中不在の15節ザンクトパウリ戦はボランチ。5月28日最終節カイザースラウテルン戦の4-3-3は、1ボランチの前に真大とカルボニックを並べる布陣。この日は内野 貴史:Takashi Uchino【2001年3月7日生】とも2分間だけではあるが同じピッチに立っている。