オーストリアのマリア·エンツァースドルフ。ウィーンの森の端には公国の統治者であるリヒテンシュタイン家の居城があるから公国起源の地と称されるのも納得できる。現在もこの城を所有している元首ハンス·アダム2世:Hans Adam II【1945年2月14日生】は、バレンタインデーがハッピーバ-スデー。オーストリアのニーダーエスターライヒ州にある基礎自治体。独自の議会は国政で連立を主導する国民党 (ÖVP)中道右派が四割を占める。
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第117話はFCアドミラ·ヴァッカー·メードリングの本拠地ダーテンポール·アレーナ。ウィ-ンのクラブであるアドミラとヴァッカー、更に1997年にはVfBメードリングと合併を繰り返した結果現在の長い名前に。2015-16シーズンを四位で終えたアドミラはUEFAヨーロッパリーグの予選の出場権を獲得した事もある。四強の一角崩して割り込んたのは快挙。それほどクラブの財政規模の格差は開いている。
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2021-22シーズンに一部降格。財政規模的を鑑みるならば二部も妥当な小クラブのストライカーが、ナショナルチ-ムのエ-スとして輝いたのは十八年前。エルヴィン·ホッファー:Erwin Hoffer【1987年4月14日生】は’02年からアドミラのユ-スで育てらられ、’04年に十七歳で同クラブ(当時はオーストリア·ブンデスリーガ)でのプロデビューを果たす。その才能に目をつけたラピド·ウィーンが’06年に獲得。二十歳でA代表に初招集されている。自国開催のUEFA欧州選手権:EURO2008のドイツ戦にフル出場した。翌09年4月のワールド杯欧州予選ルーマニア戦は、先制を許すもののホッファーの連続ゴ-ルで逆転勝利。セリエAのSSCナポリ移籍がオーストリア史上最高額と報じられたのはその三ヶ月後。イタリアの水があわずその後はドイツのクラブを転々とする。写真は’18年ベールスホットVA在籍時に撮影。’19年にベルギ-から母国に帰還。古巣アドミラに十三年ぶりとなる復帰。サポーターには感慨深い上下真紅のユニフォーム姿を披露。二シーズンを過ごしてスパイクを脱いだ。
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自国の若手を起用すればメディア収益の取り分が増えるのはオ-ストリアならでは
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選挙権が十六歳以上のオ-ストリアが独自のユニ-クなアイディアを捻り出り成功を収めているのはオーストリア·ブンデスリーガのメディア収益分配モデル。スカイ·オーストリアとの契約が更新されたことで2026-27シーズンからの三年間の分配比率は既に決定している。
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放送収入の50%は、全十二クラブに均等分配。これは、現在の30%から以前の数字に戻した。リーグ順位に基づく分配比率は30%をキ-プ、但し採点方法の変更は上位よりも小規模クラブの支援となるはず。スタジアム入場者数も10%に引き下げられ、これも小規模クラブには有難い。
そして国内選手育成枠の分配金こそ10%に減ったものの自国若手育成を優遇。二十二歳以下の選手の出場時間を重視するやり方は欧州唯一。ちなみに二十七歳以上の選手は分配金の対象から外されるようになった。
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ウィーンから南方向へ約十キロメートル行くとマリア·エンツァースドルフ駅。スタジアムまではホームで撮影した写真に照明塔が写る程の距離。ウィーンの二大クラブから戦力外を通告、行き場を失ったプレーヤーの受け皿となるのがアドミラ。