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CL決勝でも流れていたサッカーの定番曲=『Seven Nation Army』とは?

 そのファン・ペルシーのチャントだけでなく、EURO(欧州選手権)2008の選手入場曲にも使用されるなど、今ではサッカー界では有名な楽曲になっている。
 その効果もあってか、2003年の初リリースから10年近く経ってから全英チャートに再登場する珍事も起きた。また、2006年のドイツW杯で優勝したイタリア代表選手が表彰式で大合唱していた事もあり、イタリアではその年にシングルリリースされて週間チャートのトップ3を記録した。
 そんなホワイト・ストライプスはジャック(ギター&ヴォーカル)&メグ(ドラム)のホワイト“兄妹”としてデビューしたが、実は結婚していた元・夫婦。公になっても音楽活動時は“兄妹”と振る舞う彼等のアヤフヤさ加減は、サッカーという曖昧さの残るスポーツにはピッタリだ。
 色々ありながらも、その音楽性は高く評価されていたホワイト・ストライプス。特にジャックは[歴代のカルトヒーロー]と肩を並べるギタリストとして、現役世代として唯一ランクされる超絶技巧のテクニックを持つと評価されている。2人組ながらも、“ロックバンド”と表現したのは、ジャックがリズムギターとリードギターのフレーズを同時に弾きこなすような奏法を見せてくれているからだ。
 そんな彼等の作品や衣装、ライヴにはバンドのイメージカラーである赤・白・黒の3色しか使わないという拘りとコンセプトがある。ライヴDVDなどの映像作品には8ミリ映像で録画するなど、独特の美意識を持つ奇才のアーティストだ。
 イギー・ポップ擁するストゥージーズを筆頭に[ロックの街」デトロイトでは、ガレージロックと呼ばれるチープでミニマルでストイックなロックが有名だ。「誰にでも出来そうな、でも拘りがある、美しさがあり、物語りがある」音楽を奏でるホワイト・ストライプスとジャック・ホワイト。それはまさにサッカーに相通ずる部分があるのではないか?
 ホワイト・ストライプスは2011年に解散したが、解散理由として挙げたのが、「今まで築き上げてきた自分たちの音楽・アートを最高の形で残したいため」としたのもサッカー選手の引退発表のよう。解散後はソロ活動を始め、The RaconteursやDead Weatherというバンド活動も並行して行っているジャック・ホワイト。
 筆者は彼等の大ファンだったため、今日もサッカーを観ながら、『Seven Nation Army』を聴き、ホワイト・ストライプスについて語りたくなったのだ!