J2降格となったセレッソ大阪は、1年でのJ1復帰の強化策として、今夏にスイスリーグ、FCバーゼルに移籍した柿谷曜一朗を呼び戻すことを計画しているようだ。
現在、バーゼルで出場機会を減らし、苦戦している柿谷を救うと共に、自身のJ1復帰への起爆剤の一人としたいセレッソ側の思惑が上手く結びつけば、いい移籍になるかもしれない。
セレッソ側は完全移籍での買い戻しをメインに、期限付きも含めた柔軟な対応でバーゼル及び柿谷の代理人と交渉を進めている模様だが、柿谷本人は今冬での復帰には難色を示しているようだ。
しかしながら、パオロ・ソウザ監督の求めているロールに対応しきれず、スイスで苦戦している現状を鑑みるに、ローンなりなんなりで一度セレッソに戻り、得点感覚や試合勘を磨き上げてから再び異国の地に挑戦するのは決して悪いプランではないと思うのだが。
セレッソもアウトゥオリ体勢に代わり、クルピ時代とは違った新しいチームとして旗揚げをするだけに、柿谷にとっては学べるものも多いはずだ。ましてや新監督は名将の誉れ高いアウトゥオリ氏である。彼に足りないものを教え示し、導いてくれる存在になってくれることだろう。
また、フォルランは残念ながらチームが放出の方向にあるようだが、カカウというドイツでも屈指のストライカーが在籍しているのだ、彼のプレイを見ることで、より一層、彼の能力を磨き上げる生きた教科書として機能してくれるはずだ。
今の彼に必要なものは、自信を取り戻すことと試合に出ることで自らを更に磨き上げることの二つだ。
それを得られるのだから、意地を張らずにセレッソへ戻ったほうが、最終的には彼の目的への近道となるのではないだろうか?