―――大谷室蘭高校時代に1試合7得点を挙げて通算8得点で得点王に輝きました。その約1カ月後にはなでしこジャパンの候補合宿にも高校生ながら選出されています。その頃になでしこリーグからのオファーもあったのではないでしょうか?
「正直ありました。その時は大学で頑張りたくて断ってしまったチームもあります。でも今は代表に選ばれるためにも2部に昇格したくて。でも今年はもう昇格はできないので、何とか残留して来年に!そういう状況ですね。」
―――なでしこリーグ入りを断って、武蔵丘短期大学(以下、ムサタン)への進学を選択された理由は?
「高校2年生の時に練習試合をさせてもらった時に、目の前で感じたパスサッカーがあまりにも魅力的で、『いいな』と憧れていました。ムサタンの河合一武監督(※)や、高校の進路指導の先生にも勧められたこともあって進学を決めました。」
※ポゼッションサッカーの第一人者と呼ばれ、2016年1月の退任まで19年間指導された女子サッカー界の名将。
―――ムサタン出身の選手は元日本代表のMF上尾野辺めぐみ選手(アルビレックス新潟)を筆頭に、星山選手の1つ下の後輩・MF小嶋美舞選手(伊賀フットボールクラブくノ一)やMF林咲希選手(バニーズ京都SC)などドリブルができる選手も多いですね。
「自分はスピードが武器だったんですけど、高校卒業の頃に怪我をしてしまって、ムサタンで少しテクニックを磨かせてもらったと思います。」
―――星山選手はドリブルからシュートに持ち込むのが持ち味だと思います。あれだけドリブルする中、視野はどれくらい見えているのですか?
「まずボールを見てルックアップはするんですけど、抜けた時に見渡す感じです。相手が1人だと抜いたら広く見えるんですけど、何人もいると周囲が見えなくなるので、そこは自分もまだまだだな、と思っているところです。」
―――そのムサタンだと大学の大会に出場する時、他の4年生の大学と対戦します。自然とU22チームにU20チームが挑むような図式になっていたと思います。今日は逆に相手が高校生や中学生のチームでした。そういう部分にやりにくさは感じますか?
「年下と言っても、今はもうレベルが上がって来ているので怖い部分があります。」
―――先日、バニーズ京都SCの千本哲也監督と同じようなお話をしたのですが、「チャレンジリーグの1週目と3週目で対戦すると全然違うチームになっている」と、仰ってました。
「それは特に感じる部分で、前に対戦した時よりも成長を感じます。単純に身長も伸びてるでしょうし、それが“やりにくい”部分にはなると思います。」
3部相当のノルディーア北海道への加入とプロ契約
―――高校生にして代表候補へ選ばれ、ムサタンで技術を磨いて来られました。その上でなでしこリーグ1部のオファーではなく、3部相当のノルディーア北海道への加入を決められました。
「やっぱり北海道のサッカーを盛り上げたいという気持ちが強くて、まだまだだったので帰って盛り上げたいという気持ちです。もともと知っている人が多かった影響もあります。」
―――現在はプロ契約を結ばれていると伺いました。チーム練習が19時からある中、それまでの時間はどう過ごされていますか?
「スクールを手伝う事もあるのですが、基本的に昼間はジムへ行って筋トレや体幹のトレーニングをしています。」
憧れはロナウジーニョやメッシ 今は地元・札幌の都倉選手が好き