ボールを奪うとマニュアルに沿うかのようにパトリックが得意とする前線右サイドのスペースを目がけた中長距離のパスをMFの今野や阿部を始めとした、ほぼ全員が出していた。パトリックがそのスペースに走っていない時にも蹴り込んでいたことを考えると、そこには選手による“判断”ではなく、“規律”を守るかのように攻撃する姿が見て取れた。唯一、遠藤だけが宇佐美の足下へ縦パスを入れたり、速攻に固執し過ぎるチームを落ち着かせるような緩いパスで緩急の変化やバリエーションをもたらしていた。俗に言う“色をつけていた”というニュアンスだろう。白黒だけでは味気ないのだから。