エボラ出血熱の余波はサッカー界にも押し寄せている。
来年行われる予定のアフリカ・ネイションズカップの開催に関して、開催国であるモロッコがエボラ出血熱の感染拡大の懸念から開催延期を求めていたものの、アフリカサッカー連盟はそれを拒否、開催権を剥奪するという暴挙に出たのだ。
そして先日、代替開催国として赤道ギニアが正式に決定した。
来年の1月17から一ヶ月にわたって行われる予定のアフリカ・ネイションズカップだが、エボラ出血熱が流行しているアフリカ西部の三国の近隣で存在するセネガルがグループリーグ突破を決めたほか、コートジボワールも突破をほぼ決めている状況である。
アフリカ各地から様々な人々が観戦に訪れ、エボラ出血熱の感染拡大も考えられることから、モロッコは2016年への延期を訴えていたものの、アフリカサッカー連盟はそれを拒否、モロッコも延期案を譲らなかったために対立、結果としてモロッコは開催権を剥奪され、出場権も失ったというのがこれまでの経緯であった。
代替地である赤道ギニアは2012年大会をガボンと共催している関係から運営のノウハウも持っており、スタジアムなどのインフラも整備されているものの、問題はこの国自体にある。
というのも、過去数度にわたり代表召集が不可能な選手を同国代表として登録、起用しており、2015年大会でも同様の問題を起こしたことから出場資格を剥奪されているのである。
しかし、開催国となったことから出場権が与えられてしまうこととなり、既に一部の国でアフリカサッカー連盟に抗議を入れているようで、エボラに端を発したアフリカネイションズカップ開催問題だが、当分は騒ぎは収まりそうになさそうだ。