34〗Stadion Gdańsk / グダニスク

対するポズナンの同ポジションにはハンガリ-代表のゲルゲー·ロブレンチチュ:Gergő Lovrencsics【1988年9月1日生】。昨季現役を引退をしているがキヤリアのピ-クはこのポズナン時代。百四十六試合で二十ゴール三十四アシストを記録し、十年前(14-15)の国内制覇に貢献。近年ポ-ランドで人気を博したハンガリ-人となると彼しか思い浮かばない。
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フランコスキはシカゴから2021年RCランス移籍で欧州復帰。同年開催のUEFA欧州選手権の全三試合に出場した。今季は八月UEFAヨーロッパカンファレンスリーグ予選でパナシナイコスの先制点で好発進。二月からはトルコの強豪ガラタサライに。下の写真19番フランコスキの右隣は11番がシャーロットFCから年明けにパナシナイコスへ移籍したカロル·シフィデルスキ:Karol Świderski【1997年1月23日生】。三月にはUEFAカンファレンスリ-グのACFフィオレンティーナ戦で先制点を決めている。
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欧州の一線から退いたビッグネームも確かに多い米MLS。しかし年金などと揶揄された黎明期のJリ-グとは異なる。シフィデルスキとフランコスキは、現在ポ-ランド代表の主力選手で予選さえ突破できればFIFAワ-ルドカップメンバ-に招集される確率は非常に高い。しかし意外なのはノ-スカロライナのシャーロットは兎も角、大都市シカゴが開催都市から外れている。シカゴだけでなく中西部での試合がない来年の北中米大会。
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大統領選に頭を掠める市長殺害の悪夢

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今回の決選投票は、リベラル=首相派と保守の一騎討ち。反トランプの与党対トランプ支持派の野党と言ってしまえば分かりやすい。ワルシャワ出身のワルシャワ市長に対して得票率で僅差の無所属カロル・ナブロツキ:Karol Nawrocki【1983年3月3日生】氏。2017~21年の間には前述のグダニスクの第二次世界大戦博物館の館長を務めていた人物。
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グダニスクに生まれグダニスク工科大学とグダニスク大学を卒業している。23年の政権交代ドナルド·トゥスク:Donald Tusk【1957年4月22日生】首相率いる親EU政権が誕生した与党に。トゥスクもグダ二スク出身であり祖先は沿岸地域の少数民族カシューブ人らしい。つまり単純に地域で与野党が、二極化されているのではない。都市部と地方農村部、高齢者と若者など、首都ワルシャワはEU支持の傾向と思われるが、若者世代のウクライナ離れを世論調査の数字が示しているから今回の政権の行方は本当日予想がつかない。2019年1月14日の衝撃。二十年間グダニスク市長を務めたパベウ·ダモビッチ:Pawel Adamowicz【1965年11月2日生ー没】市長が鬼籍に入った。刺殺した犯人の動機は支持政党への恨み。リベラル派の市長は与党·右派政権を批判し、前述のとおり反移民政策に反発していた。5月18日の投票率が過去最高だった今回の大統領選。どちらが勝つにしろ血生臭い事件が起こらぬよう切に願う。〖第三十四話了〗
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⏹️写真/テキスト:横澤悦孝  ⏹️モデル:中村美香子