92〗Stade Pierre-Mauroy / リ-ル

トライアングルのど真ん中に水玉チュ-リップ現れる

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ユーラリール再開発の目玉としてリール·ユーロップ駅とリール·フランドル駅、二つの駅をつなぐミッテラン広場には、全長8mのヴィヴィッドな水玉に彩られたチューリップ=モニュメントが設置されている。日本を代表する草間彌生:Yayoi Kusama 【1929年3月22日生】の作品が展示されたのも文化首都プロジェクトの一環。パリからTGVに乗ってきてブリュッセルやロンドンへの乗り換える旅行者は必ず目にするはず。
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芸術文化による都市再生といっても、リールで新たなハコモノ(劇場、ホールなどの施設)建設の発注ラッシュは無し。郵便局など老朽化の著しい公共施設にリノベーションを施して活用した。リールではこの時期メゾン·フォリなる名称のカルチャースペースを街の隅々で目にしているが、これは製造業全盛期の面影残す過去の遺物となった工場や倉庫を、創作のアトリエとしてアーティストに提供する試み。子供からお年寄りまで幅広い年齢層が自由に楽しめるワークショップスペースへと変貌を遂げた。
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リ-ルで学ぶ学生たち リ-ルから学べよ 日本の箱物行政

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欧州文化首都開催の気になる予算規模は百億円強。長期的視野に立ったシステムや費用対効果を熟考したプログラムなど予算の大半がソフト面に費やされている。フランス政府は’98年開催のFIFAワールドカップ設備建設の予算を、既存のスタジアムを活用したために総額二百億円程度しか組んでいない。日本がひとつのスタジアムに二百八十億円前後の建設費を割り振り、開催各都市に建設したのに対し「歴史の差」と一言で片付けるべきではなかった。
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ベルギーと隣接する地域性を活かしたリールは周辺の自治体や同国の諸都市に協力を呼びかけ、行政と民間、専門家と市民が一体となり、壮大な芸術·文化の町興しに成功した。襷は翌年別の都市へと引き継がれ、欧州文化首都活動が毎年繰り返されることにより、各国各都市各地域に新たな芸術文化ネットワークが構築され次世代へと受け継がれて行く財産となった。