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本田圭佑 ~キャリアに苦しいエピソードを追加しよう

この日の試合後に語ったインザーギの言葉には、「チェルチの投入を控えればよかった」との一言があった。後半35分にカウンター要員として本田に代わって送り出されたチェルチだが、彼の守備意識の低さがチームに逆転負けを呼び込む劇薬となってしまった。
ビハインドを跳ね除けるためにフィオレンティーナが前がかりで来る事は予想できたし、それに対抗してカウンターの圧力を強めたインザーギの判断も分からなくはない。しかし、守り切るべきか得点を奪いに行くべきかの正しい判断を下すべきだった。
ファン・ヒンケル、エッシェン、ボナベントゥーラで形成する3センターは明らかに守備力を欠いていたし、勝利を追及するならば最後に守備のカードを切るべきだったのではないかと感じる。少なくともサイドの守備に走っていた本田を下げるべきでは無かっただろう。

直接的ではないものの、チェルチの投入後に喫した2失点はインザーギが本田をファーストチョイスにする1つの理由になる。本田は攻撃で決定的な場面を作ってくれないが、チームのバランスを考えて守備に走ってくれる。インザーギの評価はこんなところだろう。
しかし本来の本田は走るタイプのプレーヤーではなく、古典的な王子様タイプの選手だ。今のインザーギはイタリア永遠の貴公子・トッティに守備のタスクを担わせているような状況であり、シーズン半ばとは思えないほどチームは成熟していない。
スタミナの無い本田が守備に走り回って疲労するのは目に見えており、本田に代わって守備を固める人員が不足しているのも明らかだ。試合をリードする場面、リードを守る場面の両方に策を持たないインザーギではチームを機能させる事など出来はしない。

そしてこうした悪い流れがハリルホジッチの目にどう映るかも問題だ。ハリルホジッチは走る事を要求してくると予想され、本田や遠藤のような選手が代表から除外される可能性もある。決して天才ではない本田の苦しすぎるキャリアの中に、また1つ苦しいエピソードが追加されようとしているのだ。
再び不屈のメンタルで跳ね返すのか、それともこのままミランと共に朽ちるのか。日本のエース交代の日が刻一刻と近づいているのかもしれない。