不安しか感じさせないハリルジャパンの公式戦初勝利
【ロシアW杯アジア2次予選・第2戦】
日本3-0カンボジア
得点者
<日本>本田(28分)、吉田(50分)、香川(60分)
固定化が危惧されるメンバー選考とコンディションの悪い海外組
未勝利で最下位に終わり、何も収穫がないに等しい東アジア杯を経て、U22代表の主将と務めるDF/MF遠藤航と本職ではない左SBで驚異的なプレーを連発したDF米倉恒貴が今大会のW杯予選に挑む”真の代表”へ生き残ったものの、先発メンバーに入ったのは海外組が8人揃う従来のメンバー。会見やインタビューで“自分色”を打ち出す迷将が選択した先発イレブンには所属クラブがなく招集外のGK川島永嗣以外は【ブラジルW杯メンバー】ー遠藤保仁ー今野泰幸という1年前の状態に戻ってしまった状況。
ホームのW杯予選でシンガポールに引き分け、東アジア杯で未勝利に終わった事で、結局信じられるメンバーはコレ。それも相手がFIFAランクが日本の58位に対して、180位という圧倒的に実力差がある国とのホーム戦なのに、迷将は全く余裕がなくなっていた模様。また、たびたび「コンディションが悪い」「日程が過密過ぎる」と言い訳をするわりには時差があって長距離移動があり、コンディションが良いとは思えない海外組を先発メンバーに並べる辺り、やはり毎回のコメントは”言い訳”だと証明しているようにも感じられました。
試合の方は圧倒的な実力差を示すように、日本が開始から相手陣内だけでプレーし、「4バックいるか?」とも言われそうなほどに押し込む試合展開。しかし、増えるシュート数とは裏腹に決定機と呼べるほどの崩しは見られず。特に海外組が多い事で、長距離移動と時差ボケでコンディションが悪い選手が目立ちました。ワンタッチでのプレーが少なく、アクセントをつけた攻撃も少なく感じました。
ただ、サイドで起点を作った時に、クラブで絶好調を維持するトップ下の香川真司がニアゾーンのポケット(相手CBとSBの間)へ流れた時にはスペースが生まれ、そこへ左SBの長友佑都が飛び込んでフィニッシュに絡むようなダイナミックな動きは出ていました。また、中盤からの対角線クロスに逆サイドのSBが駆け上がって落として相手守備陣を揺さぶるような攻撃にも効果は感じさせていました。
そんな日本は28分、クロスのクリアボールを拾ってバイタルエリアでボールを繋ぎ、一瞬スペースとコースが空いた本田圭佑が右45度辺りからの左足ミドルシュートをブレ球で蹴り込み、日本が待望の先制点。
先制点を奪った日本の選手達からは緊張感が取れて柔軟なパスワークが戻ったものの、前半の決定機は得点シーンではなく、終了間際に長友と香川に1度ずつ訪れた2回のみ。
ボールすら奪えないカンボジアを相手に、前半は日本が1-0で折り返しました。
微修正で連続得点も、3点目以降は失速
日本が選手交代なしでスタートした後半。香川を左サイドに回す微修正。彼のボールタッチを増やす事でシンプルに好機を演出していく事に成功。