その後、加茂監督がイタリアのACミランが志向していたゾーンプレスを導入した時代があり、その時にプレッシングの知識や体験だけは分かっていながらも結果が伴わなかったあと、トルシエがやって来た時もそう。彼が全体をコンパクトにした上で、「フラット3」によるオフサイドトラップを植え付け、プレッシングサッカーを整理。トルシエが来なければプレッシングも正しく伝達されなかったかもしれません。彼は下部年代の代表監督も兼任する事で、若手選手の積極的な登用もスムーズになりました。もちろん、Jリーグが開幕してからプロになった彼等は年上の選手よりも国際経験が豊富で技術力も高かったのも事実ですが、トルシエが直接指導した事で年代を問わずに多くの日本人選手に日本代表のコンセプトが浸透した事は大きく、「俺は休んでいない」と豪語する現監督以上のハードワークをしてくれていたと言えます。