2023年6月8日プレーオフカンファレンスリーグ·カンファレンスリーグ初戦。FCトゥウェンテ·エンスヘデとの試合でもピッチサイドで見守る日本人の姿。相良浩平Kohei Sagara:【1980年4月3日生】フィジカル·コーチは2003年に筑波大学を卒業すると渡蘭。現地の職業訓練校で学びFCユトレヒトのユース部門でトレーナーを務める。筆者も相良氏のインタビュー記事からハンス·オフトに限らずオランダでは指導者資格を取得するうえでピリオダイゼーションは必須だったことを知る。
昨季、斉藤光毅:Koki Saito【2001年8月10日生】の好パフォーマンスを、2015年からスパルタ·ロッテルダムに在籍する相良コーチが縁の下で支えたことは言うまでもない。大学四年生の中田は相良の助言で渡蘭を決意している。
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ボスがフェイエノールトのディレクター職に引き抜かれ環境が激変、帰国を決意した平山に非難や誹謗など心ない声が浴びせられた。梯子を外されることはビジネスの世界では珍しくもない。
惜しまれるのは、平山をサポートできる同胞の人材が当時のオランダには見当たらなかった。
ボスがアルメロに留まっていれば平山のキャリアは違ったものになっていただろうが、この挑戦と選択を失敗や挫折の言葉で片付けてしまうのはいささか早計。平山HCの指導者として再出発は始まったばかり。自身の経験を糧にして後進の育成に注力して行くのだから。[第78話了]
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◼️写真/テキスト:横澤悦孝 ◼️モデル:土屋麻佑