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【書評】プレーのどこを見るか ーサッカーがさらにおもしろくなる『ガゼッタ』式採点の裏側ー 小川光生著

サッカーを見続けていると、自分なりの価値観が生まれてくる。
その形成のメカニズムには様々な過程が存在するであろう。
例えば父親などの身近な人から刷り込まれるように話を聞かされてきた。

部活で先輩に鉄拳とともに叩きこまれた。
専門書やスポーツ関連の学校に行って体系的に学んだ。
テレビやスタジアムで観戦するうちになんとなくわかった気がするようになった。
などなど・・・。

こうして考えてみると、この問題はどういうきっかけでサッカーと係わるようになったのかということと
ほとんど同じあることに気付かされる。

さてよっぽど孤独を愛する人か、人間嫌いでない限り、
自分の価値観は他人と比べてどうなのか、
他の人はこのことに関してどんな考えを持っているのか。
そもそも自分は間違っていないだろうか。
そんな欲求が生まれてくる。
とはいえ何もないところから、いきなり昨日の試合の内容について話を振るのはむずかしい。
またサッカーは様々な要素の上に成り立っているため、視点が変われば評価も変わる。

そこでイタリアでは一つの指標が発展、人々の生活の中に入り込んできた。
パジェッラである。そうあの10点満点で表される採点表のことである。
この採点表を見ながら試合の翌日皆で議論する。
そうこれは議論のたたき台なのだ。

この本はパジェッラの歴史、採点の基準と方法、その具体例をガゼッタの協力で書かれたものである。
ところでこのタイトルをみるとサッカーの見方の指南書のように見えるが
そうではなくてガゼッタはどのように採点を行っているかを紹介した本であることに注意して欲しい。