ドローに終わったこの試合ですが、とにもかくにもイエローカードが飛び交っており、挙げ句の果てはユニフォームを脱いだ為にレッドカードを貰って退場ということもありました。
退場になったのは、試合終盤であった為にことなきを得ましたが、イエローカードの多さもあり、まかり間違えれば試合が壊れていました。
さて、アトレチコ・ミネイロは、ロナウジーニョが所属していたことで有名ですが、彼が失踪をしたことを皮切りに、契約を解除しました。
また、現ブラジル代表FWのタルデッリも所属しており、中国で行われた対アルゼンチン戦での2得点といった活躍は未だ記憶に新しいものです。
最近のブラジルのクラブチームは、若い頃にヨーロッパで活躍していた選手が多く、そういった選手が戻って来るので、ブラジル型のサッカーの中にヨーロッパ型のサッカーが観られます。
しかし、大部分の選手は、ボールのない処での動きの質が悪く、ゴール前で止まっている選手も多いのです。
バイーアに到っても決して動きの質が良いとは言えず、アトレチコ・ミネイロも同様ですが、それでも個人技が素晴らしいので、質が悪い部分が帳消しになることも多いのです。
ブラジルの選手が何故いきなりのトリッキーなパスやフェイントに反応出来るかというと、身体の柔らかさもさることながら、
日本の古武術などに古くから伝わっている『膝抜き』といったものに似た姿勢をとっているからです。
これは歌舞伎や能に狂言といった古典芸能にも観られる姿勢で、膝を固めて中腰になる。の反対で、力を抜いて膝を落とすのです。
ヨーロッパのサッカーでは、こういったことは絶対に観られません。昔、ジダンという選手がこれに似た姿勢をしていましたが、身体のぶつけ合いや一瞬の爆発力を生み出すには、この姿勢は向いていないのです。
なので、日本のサッカーでも、こういったことは絶対に教えてもらえません。逆に、『ボーッとするな!』などと怒られます。
こういったことから、ブラジルの選手は相手をいなすことが得意で、いきなりのトリッキーなプレイにも反応出来るのです。
この違いはスパイクにも表れていて、一般に、ヨーロッパの多くの選手が好む硬い皮のスパイクですと速く走ることが出来ますが、ボールのコントロールに重きをおこうと思えば、柔らかい皮のほうがいいのです。
つまり、フィーリングを重視すると、スピードが落ちるのです。
あまり長い距離を走ることがないサッカーですが、この僅かな違いが致命的になることもあり、勝敗にかかわって来るのです。
つまり、動きの質やそれを最大限に活かすスパイクの選びかたがとても重要なのです。