一時は最下位まで沈んだマンチェスター・シティだったが、バイエルン戦での劇的な勝利で調子を取り戻し、最終節までに勝ち点5で得失点差で3位にまで浮上を果たした。
一方、ローマはバイエルン戦での大敗でリズムを完全に崩した結果、最終節まで突破が確定しないという最悪の展開で試合に臨むこととなった。
だが、最下位チェスカも勝ち点5で並んでおり、首位通過を決めているバイエルンとチェスカの試合の結果如何では両者共に敗退の危機があった。
しかし、共に勝てば突破はほぼ決まりであり、非常に攻撃的な試合となった。
ホームのローマは、地の利を生かしてチャンスを何度も演出したが、守備の要のコンパニを欠くシティディフェンスを崩しきれない。ヤヤ・トゥーレを欠くために攻撃の緻密さはないものの、ナスリの運動量で攻撃をしかけるシティもチャンスはいくつか演出したが、これまたシュート精度を欠き、前半はスコアレスでの折り返しとなった。
この時点でバイエルンは1点先制しての前半を終了しており、このまま進めばローマが進出という状況であった。
だが、この状況をひっくり返したのはシティだった。ペナルティーエリア外から、ナスリが目の覚めるようなミドルを叩き込み、土壇場でGL突破へ希望をチームにもたらしたのである。
これでローマは突破するには勝利しか無くなってしまったが、その攻撃は枠を捉えきれない。ガルシア監督の交代策も実らず、焦りばかりが募る展開の中、終盤にはナスリが楔となってのサバレタ弾を呼び込み、万事休す。苦しい戦いではあったが、土壇場でシティが逆転での2位をもぎ取り、GL突破を決めることとなった。
ローマの敗因は、久々のCL出場ということに加えてくじ運に恵まれなかったということもあるだろう。展開次第では突破は充分に望めたはずだ。大舞台での経験の差が出たと言えるだろう。
だが、シティもこの調子ではベスト8進出は難しいと言わざるを得ない。過密日程のプレミアのことを考えると、これ以上の上積みを望むのは難しそうだ。
組み合わせ如何では、ベスト16で姿を消すことも充分にあるだろう。
ペジェグリーニの腕の見せ所ではあるが、果たしてどこまでそれが通用するのか?
15日の組み合わせ抽選が楽しみである。