スペリオ城北というチームをご存知だろうか?恐らく知らない人が多いだろう。スペリオ城北は、日本の1部であるJ1から数えると8番目、日本8部リーグに相当する東京都社会人サッカーリーグ2部に所属のチームだ。
写真:一般の方のブログより引用
スペリオ城北は、2005年に「城北ランシールズ」として設立されたクラブで、北区、豊島区、荒川区、足立区の通称「城北地区」をホームタウンとし、Jリーグ参入を目指している。
なお、東京都2部所属のトップチームの他に、セカンドチームにあたるスペリオ城北リジョニスというチームがあり、こちらはエンジョイをコンセプトにに活動し、北区社会人サッカーリーグ2部に所属している。
そして、下部組織として、中学生年代のジュニアユースと小学生年代のジュニアチーム、スクールがある。
現在、東京都には、FC東京、東京ヴェルディ、町田ゼルビアの3クラブがあるが、この3クラブは東京都23区をホームタウンとしていない。
つまり、今はまだ、東京都23区をホームタウンとするJリーグクラブはない。
東京都23区内をホームタウンとしてJリーグを目指すクラブは、スペリオ城北以外にも文京区主として活動する東京ユナイテッドFCと江戸川区を主として活動する東京23FCなど、スペリオを含めて5クラブくらいある。
ここからは本題に入り、スペリオ城北がなぜ、日本8部リーグ相当ながら毎試合多くの観客を集めることができるのかについて触れていく。
現在、スペリオ城北のホームスタジアムは北区にある赤羽スポーツの森公園競技場だ。この競技場は赤羽駅から徒歩25分ほどのところにあり、Jリーグも開催される味の素フィールド西ヶ丘のすぐ近くにある。
この通称「赤スポ」は屋根付きの観客席があり、芝生席を含めると約1000人の収容人数になる。赤スポ開催の試合では毎回数百人のお客さんが来る。
※写真提供:ねもとだいご様
東京都2部のこのカテゴリでは、普通観客は数人くらいしか来ない。
それは、スペリオのGMを務める宮坂氏の地道な努力と地域密着や応援するサポーターの努力があったからだ。
スペリオ城北が設立されたきっかけはGMの宮坂氏の息子が通っていた高校のサッカー部の監督から相談されたのがきっかけになっている。
相談したサッカー部の監督が、「選手が高校を卒業した後も地元でサッカーを続けられる受け皿になるようなチームを作りたい」という構想があり、宮坂氏がそれを引き受ける形になったという。
そして、宮坂氏の地元でもあり、街を活性化させたいという思いや、宮坂氏が北区の青年会議所でフットサルコミュニティを1995年に設立していたこともあり、スポーツと街づくりを掛け合わせて、Jリーグを目指すことになったという。
その後、チームは東京都4部リーグからスタート。宮坂氏はお客さんに試合を観に来てもらうために、地元の幼稚園の子供達などに声をかけ、子供と保護者に試合を見にきてもらい、徐々にそのまわりの人達も試合を見に来るようになった。
そうして徐々に観客が集まり、今では、声出しや旗を振って応援するサポーターもいる。
写真提供:ねもとだいご様
現在では、私設応援団対の「Zorro Azul Johoku」もある。