今年の夏、昨シーズンの不動のスタメンであったララーナやロブレン、ショウ、ランバートといった選手が引き抜かれ、指揮官のポチェッティーノですらトッテナムの新指揮官に就任と激震のシーズンオフとなったものの、クーマン監督率いるセインツは現在はチェルシーに次ぐ2位をキープしている。
今季のこの好成績は何が要因なのであろうか?
若手の育成には昔から定評があったセインツ。
ベイルやウォルコット、チェンバレンもセインツユースの出身なのである。
いずれも当時はチームに資金がなく、放出を余儀なくされた選手ばかりである。その原石を見抜く目を今シーズンは若手選手に向けた結果がこの好結果に繋がる一因になったと言えるだろう。
例えば、ランバートの後釜にペッレなど、今シーズンに加入した選手が抜けた穴をしっかり埋めているのが大きい。
チームコンセプトがしっかりしている為、それに合わせた選手や監督を選んでくるスタイルの為、外れを引く危険性が低いのも大きい。
そして、もう一つの要因はチームの根幹を成す選手の引止めに成功したことも挙げられる。
シュナイデルラン、コーク、ワニャマ、デイビス、フォンテらがその根幹を成す選手だった。
特にシュナイデルランの引止めに成功したのは大きいだろう。彼の中盤における制圧力、カバーリング能力はクーマンサッカーでも中盤の重要な位置を占めており、まさに屋台骨と言える。
他にはクーマン監督の手腕もあるだろうし、強豪との対決がまださほど無いというのもあるだろうが、今の時点でプレミア内でもトップ6には居るには充分な力を持っているのは確かだろう。
最近、セインツは4000万ポンド(約73億円)を投じた大規模なユース育成施設も立ち上げている。
これはこの巨額の投資も回収できる自信があればこそ出来たことと考えれば、近い将来、エバートンやトッテナムと並んだ準強豪としての地位を確立できることだろう。