ガンバ大阪所属の日本代表FW宇佐美貴史がリーグ戦ではクラブ史上タイ記録となる6試合連続ゴールを含め、J1リーグでは開幕から全10試合に先発出場する中でリーグトップの9ゴール(PK1、ほぼオウンゴール1)を記録しています。
同様に宇佐美と同年生まれで、FC東京所属の日本代表FW武藤嘉紀も開幕からリーグ全11試合に先発出場して8ゴールを記録し、得点ランキングではトップの宇佐美を1ゴール差で追い上げています。
今季から武藤は所属するFC東京で、本来のサイドアタッカーではなくセンターフォーワードでの起用により点取り屋としてプレーしています。それもあって、この同級生2人がどうしても比較されてしまうのも当然です。各下部年代の日本代表のエースとして君臨し、バイエルン・ミュンヘンという世界屈指の強豪クラブでプレーした経歴も持つ宇佐美貴史。年代別代表経験が皆無で、大学在学中にプロ契約し、現在でもプロ経験が1年と少しという武藤嘉紀。
宇佐美が代表キャップ2に対して、武藤が11キャップという逆転現象はどうやって起こっているのか?再び宇佐美が武藤を、いや17歳の時点ではブラジル代表FWネイマールと同格だった宇佐美の目標である、「バロンドール獲得」には何が必要なのか?
前回は所属するガンバ大阪というクラブのフロントについて問題提起してまいりましたが、今回はバイエルンでの失敗の背景について説いて行きます。
第1回「宇佐美貴史が武藤嘉紀に劣る理由~海外移籍を成功させられないフロントの犠牲に」
フローニンヘンサポーターが語るロッべンの高校時代~脅威の加速力を身に付けたトレーニング
筆者は最近オランダまで渡欧しており、オランダカップ決勝のズヴォレVSフローニンヘンを現地観戦して来ました。スロバキアの新鋭アルベルト・ルスナクの鮮やかな2ゴールによりフローニンヘンがクラブ創設94年目にして初タイトルを獲得したその日、メインスタンドに座った筆者の隣にはフローニンヘンのサポーターが座っていました。
現地観戦の醍醐味として現地サポーターとの交流は楽しいヒトトキ。オランダ語は話せない筆者ですが、公用語として英語を母国語のように話すオランダ人。これがトータルフットボールによって日本の九州くらいの国土しか持たないオランダが、世界という大を食う文化的メンタリティを支えていると確信したわけです。
そんな大層な話でもない筆者の感覚はさておき、その現地でお話をした1人のフローニンヘンサポーターから興味深い話がありました。(上記写真)