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サッカー界におけるピケティの法則の適用について

フランス人経済学者トマ・ピケティ氏の『21世紀の資本』が話題をよんでいる。
資本主義がもつ必然的な法則とその問題点を膨大な実証的データとともに証明し、そのことに対する具体的な対策を展開し、とかく経済学にありがちな根拠のないモラル(道徳あるいは倫理)に基づく理念的な論文とは確実に一線を画したその本は、ワールドワイドから小さなコミュニティまで影響を与えた。

こうした学術的な書物であっても、経済というお金の流れの研究においてはサッカー界が学ぶことは多い。(もちろん自然科学の分野でも例えば「流体力学におけるストライカーのボレーシュートの確実性とそれに伴うゴールキーパのポジショニングに関する考察」とかあってもいいかもしれないが)

彼の法則はシンプルだ。
r>g
これだけだ。
rは資本収益率、gは産出と所得の成長率を示す。

資本とは何かを創造するための装置であり。
産出と所得はその結果である。

これではわかりにくい、だからあえてサッカーに置き換えてみる。
rは保有されている選手、スタジアム、練習場、クラブハウスとそれに伴う様々な施設(メディカル、スカウティングなど)
gはサポーターなど。

rについてより深く考えてみよう。
すでにすばらしい選手がいて、グレードが高いスタジアム(座席数、アクセスの良さ、屋根の有無、芝の管理システムなど)が自然とgである観客の利益が(金銭的なものと限らず)上昇すると期待された。
しかしr>gの意味するところは、クラブがこれらから得る利益率はファンの支出(チケット代やスタジアムに向かうコストなど)などを踏まえての満足度を常に上回ることだ。