永井謙佑(名古屋グランパス)、長友佑都(インテルミラノ)、田中順也(スポルティングリスボン)。世代別、フル日本代表に名を連ねたメンバーである。
彼らに共通するのは、「大学サッカー出身」である。
近年、Jリーグで活躍著しいのは、大学サッカー出身選手だ。
かつて、Jリーグではサテライトリーグと呼ばれる二軍の公式戦が2009年まであったが、廃止された。
そこで、Jリーグのクラブでは、若手の選手育成の場として大学サッカーを利用し始めた。
大学サッカーでは比較的試合経験を多く積むことが出来、新人獲得は大学サッカー出身選手が中心になっていった。
2015年度、名古屋グランパスはユースからトップチームへ昇格させない方針を決めるほどだ。
しかし、2009年、新人王(ベストプレーヤー賞)に年齢制限を設け、大学を出た新人は選出されなくなった。
つまり、大学新人は新人とみられなくなったわけである。よって、形の上では大学からの加入ということは、JFLや社会人リーグからの加入(=移籍)と同じであることを示している。
ここで疑問が生じる。大学サッカーの立ち位置である。クラブなのか。それとも、育成カテゴリーなのか。
ある大学サッカー関係者はこうも嘆く。
「もし、大学側に育成を任されるのであれば、移籍金・育成費が欲しいくらい」と。
確かに言い分は正しいように思える。
大学サッカーでプレーするには大きく分けて3つある。試合経験が積める。精神的にタフになる。そして最終学歴が大学ということだ。
世界の中でも、大学サッカーが多く加入されるJリーグである。世界でも類を見ないこの傾向を生かせば、もっと日本サッカーは強くなるだろう。
そのために、ユースor高校→大学→Jクラブの連携をもう少し高めてもいいのではないだろうか。
そして、大学サッカーの立ち位置を明確にすべきである。