97〗Selhurst Park / ロンドン

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FA杯の冠も納得、中東のフラッグキャリアは英国ブランドのエンジンで飛翔する

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エアメールで届いたようなパッケージ。エミレーツ航空のサービスポラロイド写真はこの時期クリスマスデザインに様変わりする。アラブ首長国連邦のドバイを拠点とする中東屈指のフラッグキャリア。
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その機体に搭載されるエンジンは英国の高級車メーカーロールスロイス製と聞いて意外に思われる方も多いはず。
英国では自動車部門のグローバル本社があるのは、ウェスト·サセックス州のチチェスター郊外グッドウッド。ロンドンからだと南西に100キロの距離。一方航空機エンジンのロールス·ロイス·ホールディングス本社があるのは中部のダービー。ところでこの工業都市はかつて鉄道車両製造の中心地であり、この周辺には現在も鉄道関連企業が拠点を置いている。中でもダービー近郊のニュートン·エイクリフで鉄道車両工場を稼働しているのが我が国の日立製作所。1914年に最初の航空機エンジン製造に着手したロールス·ロイス社は昨年、三菱重工航空エンジン株式会社と協業二十周年の節目を迎えた。エミレーツとの関係性を知ると英国が誇る世界最古のフットボール大会の冠スポンサーがエミレーツであることに納得どころか、これ程相応しい企業もないように思えてくる。
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11月30日のイングランド·プレミアリーグ第十三節でマンチェスター·ユナイテッドと対戦し1-2の敗北を喫したクリスタル·パレス。それでも鎌田大地が体をぶつけてボールを奪い、見事なスル-パスを披露した動画がXにU-NEXTの公式アカウントから流れてきた。本年五月日本人初となるFAカップ制覇。偉業ではあるのだが、昨今欧州における日本人選手の活躍が目覚ましく、驚きも感動も薄れてしまった。この時の相手はマンチェスターでも水色の強豪。ウェンブリ-でのクリスタル·パレスといえば赤い悪魔の前に夢が砕け散った’16年の記憶が甦る。
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鉄鋼の街に 日本人トリオと 懐かしのセネガル人

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一昨年のスコティッシュ·プレミアシップの第七節は9月30日開催。マザーウェルFCとのアウェー戦は時計の針が残り五分過ぎても0-0。既にセルティックFCスタメンの日本人トリオはベンチに退いていた。残り三分で均衡が破られると長めのアディショナルタイムに双方がゴールを決める。終了のホイッスルが鳴ってスコアは2-1。三つの引き分けを挟んでの十三連勝の中でも屈指のスリリングな試合だった。10月3日にCelticTVが動画をYouTubeで公開してくれた。画面にチラチラ映るマザーウェルの77番が気になって調べたら懐かしの元セネガル代表パぺ·スアレ:Pape Souaré【1990年6月6日生】だった。

先月のFIFAワールドカップ(WC)欧州予選グループJを五勝三分けと無敗で四大会連続出場のベルギー代表監督はフランスの名将リュディ·ガルシア:Rudi Garcia【1964年2月20日生】。2008年から’13年までの五年間指導したリールOSCにおいて、当時のフランスでは異端とされる攻撃サッカーを志向した結果、2010-11はリーグ·カップ国内二冠を達成している。
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ガルシアからジラール 攻撃的リ-ルの申し子達

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