鉄鋼の街に 日本人トリオと 懐かしのセネガル人
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エアメールで届いたようなパッケージ。エミレーツ航空のサービスポラロイド写真はこの時期クリスマスデザインに様変わりする。エミレーツが冠スポンサーのFAカップは現存する世界最古のフットボール大会。
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スコティッシュ·プレミアシップの第7節は9月30日。マザーウェルFCとのアウェー戦は時計の針が残り5分過ぎても0-0。既にセルティックFCスタメンの日本人トリオはベンチに退いていた。均衡が破られると長めのアディショナルタイムに双方がゴールを決め、終了のホイッスルが鳴ってスコアは2-1。三つの引き分けを挟んで13連勝の中でも屈指のスリリングな試合だった。
この試合残り20分、懐かしい顔がピッチ上に。元セネガル代表パぺ·スアレ:Pape Souaré 【1990年6月6日生】。
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リュディ·ガルシア:Rudi Garcia【1964年2月20日生】は、2008年から13年までの5年間指導したLOSCリールにおいて、当時のフランスでは異端とされる攻撃サッカーを志向し2010-11はリーグ·カップ国内二冠を達成。
ガルシアの後任にはルネ·ジラール:Rene Girard【1954年4月4日生】。UEFAヨーロッパリーグ、奇跡のグループステージ突破に挑んだEL最終節は2014年。結果は0-3でヴォルフスブルグに完敗。ジラールが指揮を執るLOSCリールの背番号5はセネガル代表のイドリサ・ゲイェ:Idrissa Gueye 【1989年9月26日生】。そして左サイドバック、パぺ·スアレがピッチに立っていた。下写真はこの日のマッチデープログラム。フランス杯を制した時も移動の機内でも一緒の二人。仲の良さがうかがえる。
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ゲイェとスアレは共に2008年に母国からリールのBチームに加わり’10年トップに昇格。同年のロンドン五輪は共に招集されている。この世代にはタレントが揃い、ブラジル大会には間に合わなくても、キャリアのピークを迎えるであろうロシア大会に向けセネガル国民の期待が高まったのは至極当然。二人は’15年までリールでプレーした後、ドーバー海峡を渡る。バーミンガムのアストン·ヴィラFCに向かったゲイェ、ロンドンに着いたスアレはクリスタルパレスの赤青縦縞ウェアが良く似合っていた。
第71話はロンドン南部、クリスタルパレスの本拠地。セルハーストパーク。イーストロンドン線にクリスタルパレス駅はあるが、最寄はノーウッド·ジャンクション。