だが、不調なときのレコバは試合にいるかどうかもわからないレベルの存在感であった。ボールを持った時に働く選手なだけに不調なときはすぐにボールを失う。更には守備も行わない。監督として、これほどまでに使いにくい選手はいないだろう。ここまで好不調の波がある選手は近年では稀である。しかも、調子が良いか悪いかどちらかの選手だった。
ただし、こんなにもサポーターをワクワクさせることができる選手もいないだろう。それほどまでに調子が良いときのレコバは手をつけられなかった。
きっと現代サッカーにレコバが選手としていたら活躍できるクラブは数少ない。それでもファンに夢を魅されることができる選手である。
レコバのような博打の選手は今後世界のサッカーに現れるだろうか。いや、きっと現れないだろう。だからこそ彼は私たちの記憶に留められる選手なのかもしれない。