☆決定力不足→チャンスメイク不足
ザッケローニ体制下での日本は、世界に誇れる攻撃力を持っていた。かねてから騒がれてきた決定力不足は解消されたと考えていい。ザッケローニ政権よりも前の日本代表は、なかなかゴールを決める事が出来ないチームだった。しかし、その時も決定力不足では無かった。
確実にゴールを決められるチャンスを作る能力が欠けていたのだ。一昔前の日本代表は中村俊輔のセットプレーから闘莉王や中澤がヘディングで決める事が多かった。FWがゴールを決める場面がほとんど無かった訳だが、彼らは決定機を作る数が少なかった。
1試合に2,3度しか決定機を作れていなかったのではないか。今の日本は香川や本田といった世界レベルの選手が多数存在し、崩しの質が大きく変わった。FWが成長したというより、チャンスを作る回数が増えたのだ。
決定力不足という言葉は、存在しているようで存在しない。決定力不足→チャンスメイク不足と改名しても良い。1月16日のイラク戦後、本田はインタビューで「チャンスを後3,4本作れば、7,8本は外さない」と答えた。この言葉こそ正解なのだ。
本田はシュートを3本もポストに当ててしまったが、もっとチャンスを作れれば確実に決められるという事だ。本田の言葉通り、さすがに7本も8本もポストに当てる事は無いだろう(笑)
本田「もちろんビッグチャンスを決めるところは一生懸命やる。次来たら決めようと思うのは当たり前。それでも決められない可能性があるのがサッカー。それよりも、今日あった3本のチャンスを6本に増やすためのフィジカル的要素、駆け引きの要素、周りとのコンビネーションを高めていきたい」
本田の言葉の意味を、日本国民は分かるべき時だ。点が決まらなかった時に決定力不足と叫ぶのはやめて、チャンスの質を見極める。1試合に20回も決定機を外すようなら、さすがに決定力不足と書いても許されるだろうが・・・。