Jリーグは、日本でのサッカー人気を呼び戻すだけでなく、アジア地域での活動を強めることで、ブランド力を高めようとして
いる。
2012年から、Jリーグはタイやベトナム、ミャンマー、カンボジア、シンガポール、インドネシアといった東南アジアの国々のプロリーグとパートナーシップ協定を締結してきている。
これは指導者や選手の交流だけでなく、大会運営のノウハウの伝授や若年層の大会の実施などによる交流を主眼としている。
さらには『アジア枠』を設け、3人の外国籍選手とは別にアジア地域の選手の獲得を出来るようなルールをも設けている。
いずれも、Jリーグへのアジアの視線を集めるのが主眼である。
それを効果的に証明して見せたのが、コンサドーレ札幌とヴァンフォーレ甲府である。
札幌はベトナムの英雄、レ・コン・ビンを獲得し、ベトナムからのスポンサーを複数獲得することが出来た。
甲府はインドネシア代表の人気選手であるイルファンの獲得で、インドネシアでの知名度を一気に高めることに成功している。
Jリーグは2013年度では世界121カ国で試合を放映しており、世界での知名度は確実に増してきている。
次のステップは、アジア地域でも人気の高いイングランド・プレミアリーグのように、放映権によるビジネスを展開し、収益を日本に還元できるかになってくるだろう。
その為には、アジア代表クラスの選手の獲得にも積極的に動いていく必要が出てくるだろう。
既にテストケースとしての成功例が二つ出ているのだ。
次にするべきは、UEFAで行っているように、AFC管轄化の国籍の選手は外国枠に含まないようにルールを改定し、より多くのアジア選手をJリーグに入れることではないだろうか?
勿論、国内の試合を地上波で流すことによるJの視聴層を増やす活動もするべきだろう。
プレミアのように海外からの放映権を得られるかどうかは、今後のJリーグと日本サッカー協会の活動にかかっているだけに、更なる改革を期待したい。