この試合の2得点目は倉田の50m以上ものドリブルシュートという超絶技巧が注目されるだろう。しかし、パトリックの”個人能力に頼る”というニュアンスではなく、彼の”存在を活かす”という方法から生まれた知性的な得点だった。パトリックがもし右サイドに流れていたら、倉田がいくら両足で蹴れる選手とはいえ、50mもの長距離をドリブルで持ち込んで負荷がかかっている状態から、利き足ではない左足でシュートを放たなければいけなかった。その部分で、パトリックの動き出しは倉田の特徴も考えた上で最適で、倉田もパトリックという突出した”個”の存在を利用した上で自らのドリブルやスピードを活かした知的な”判断”から生まれた得点だった。この日のガンバ大阪にとっては、約束事で雁字搦めになるのではなく、個人やコンビの”自立した判断”で”脱皮”して奪った追加点こそが収穫だった。