*記事の内容が少々古くなっております。
リーグでは苦戦をしているものの、チャンピオンズリーグでは好調を維持しているドルトムント。
この背景には、ドイツの独特のディフェンスにもあるのではないだろうか?
以前、独誌のインタビューにインモービレが答えて曰く、
『ドイツのディフェンスはフィジカルが凄く、速い。それがイタリアとの違いだ』、
と言っていたが、リーグではこれが現状のドルトムントにとってはマイナスになっているのだと思う。というのも、中盤や最終ラインで怪我人が多く、効果的なパスを前線に供給できず、単調な前線から最終ライン裏へ放り込むサッカーになっているが、ドイツのディフェンスにとっては対処しやすいサッカーになっているからだ。
そして前線もオウバメヤン、ラモスなど速や強さはあるものの技術に欠ける選手やインモービレというまだブンデスリーガに慣れようとしている選手というのも、対処を簡単にしている要因だろう。
そのようなこともあり、ドイツではなかなか結果が出せていないものの、国外ではまた事情が変わってくる。特に今回の試合は、アンドレレヒトがスペースを与えてしまい、香川が中盤で将に水を得た魚のごとくに躍動し、常に危険なプレイを続けていた。
また、前にスペースがあることからラモス、オウバメヤン、インモービレが生きたというのもあるだろう。完全にドルトムントに対して有利な条件が重なった結果、3−0という快勝に繋がったと見ている。
だが、怪我を抱えたケールを使わなければならないほどにボランチの層は危険な状態であり、ギュンドアンが近々復帰するというのが朗報に聞こえるほどというのはよろしくない状態だ。怪我明けの選手に過度の期待を寄せねばならないというのも悲しいことだが、この勝利を機会に勝ち癖をつけられるかが、今後の課題ではないだろうか?