今大会のグループ分け
A チリ、メキシコ、エクアドル、ボリビア
B アルゼンチン、ウルグアイ、パラグアイ、ジャマイカ
C ブラジル、コロンビア、ペルー、ベネズエラ
南米同士の駆け引き、騙し合いに注目
コパ・アメリカというのはW杯や欧州チャンピオンズリーグで活躍するスター選手も数多く参戦する大会ですが、手の内を知る者同士が競う大会であり、南米の土地柄でグラウンド状態も良好というわけにもいかず、試合に備える環境も決して良い状態でもありません。つまり、W杯やCLで大活躍している同じ選手とはいえ、華やかなプレーよりも泥臭いプレーをする事が多くなり、試合もロースコアが多くなります。前回準優勝のパラグアイは決勝トーナメントに入ってから無得点でした。(スコアレスのPK戦勝ち2回+決勝はウルグアイに0-3負け)しかもパラグアイはグループリーグを全て引き分けて3分なので、大会通算6試合でPK戦を引き分けとカウントすると5分1敗。1勝もせずに準優勝してしまうという“離れ業”をやってのけました。
しかし、「お国のために体を張る意識」や「母国代表チームのユニフォームを着る意味」を多分に感じさせてくれる粘り強さが目に見え、感情剥き出しのボール際の競り合いを楽しむ上で、日本人の中では希薄となっているような愛国心の強さを感じさせてくれます。
そこには戦術よりも細かな駆け引きや騙し合いもある。サッカーの原風景なのかもしれません。その上で南米人のテクニックの高さは健在なので、どこも中盤でボールを奪い切れない。だから間延びしてしまう。ボール回復点は非常に低いのでダラダラした印象になってしまうかもしれない大会ですが、「なぜそうなるのか?」となると、やっぱり細かなテクニックの高さがあるためです。だからこそ、欧州を筆頭に世界中のクラブが南米人選手を獲得しにやって来る。そういう「奥深さ」を見るべきなのがコパ・アメリカという大会です。
なので、W杯やCLと同じイメージで観ずに局面の細かいディテールを観ていく事をオススメしたいと思います。