Warning: count(): Parameter must be an array or an object that implements Countable in /home/orfool/soccerlture.com/public_html/wp/wp-includes/post-template.php on line 293

Warning: count(): Parameter must be an array or an object that implements Countable in /home/orfool/soccerlture.com/public_html/wp/wp-includes/post-template.php on line 294
no-image

チェルシーVSパリ ~シーソーゲームの内実~

そして決まってしまったダビド・ルイスの同点ゴール。この時点でスコアは全くのイーブンとなり、チェルシーは勝つためにゴールが必要となった。イブラヒモビッチが退場したところで2点を奪いに行かなかった事が、最後に大きな傷を残す事となった。
延長戦でも10人の相手に押し込まれる展開となり、気付けばチェルシーは追い詰められていた。もしもパリに2点目を許した場合、チェルシーは3点を奪わなければならない。2-2でゲームを終えれば、アウェイゴールの差でパリが勝つからだ。このプレッシャーが次第にチェルシーを支配した。
相変わらず攻撃はアザール頼みとなり、プレミアで見せる攻撃の形を作る事が出来ない。モウリーニョが守備重視の策を敷いた事で、チェルシーは墓穴を掘るように苦しい展開へと持ち込んでしまったように思う。

相手が前半の内に10人となった事をポジティブに捉え、自然の流れでゴールを奪いに行く強気のスタイルに舵を切るべきだった。「守り切るサッカーでは何が起こるか分からない」。サッカーでは有名な言葉だ。相手がボールを持っている以上、何が起きてもおかしくないのだ。
昨季のCL準々決勝第2戦、守り切れば勝てると考えたパリに対し、チェルシーは最後まで攻め立てた。その姿勢が土壇場でのゴールを呼び込み、アウェイゴールの差でチェルシーがベスト4に駒を進めた。今回はそれと真逆の事が起こってしまった。
この敗戦でモウリーニョを批判するつもりは無い。私はモウリーニョを世界最高の監督と思っている。しかし、守り切るサッカーでは何かが起こる。これもサッカーの真理という事だ。

☆自分たちを表現したパリ

私は以前よりパリの勝ち抜けを支持してきたが、結局は延長までもつれ込む大熱戦となり、勝利予想が当たった外れたの話ではなくなった。ただ、チェルシーが最後まで自分たちの形を見せる事が出来なかったのは間違いない。チェルシーが奪った3得点にはラッキーな要素が多々含まれている。
たまたまゴール前にいたイヴァノビッチがヘッドで合わせた1点目、セットプレーの流れからこぼれたボールを叩き込んだケーヒル、相手DFのハンドによって吹かれたPK・・・。もちろん偶然も強さの1つだが、パリ守備陣を崩してのゴールは1つも無かった。相手が1人退場したにも関わらずだ。

一方のパリは第1戦から何度か惜しい場面を作り、クルトワのビッグセーブに阻まれる事もあった。スコアはギリギリだったが、内容的にはパリが上回っていたのだ。パリは自分たちのやりたい事を表現し、チェルシーはそんなパリに対応できる戦いを選んだ。
この差が最後の大逆転劇を生んだのかもしれない。