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【図解】チェルシーVSパリ・サンジェルマン ~CL1回戦を占う

12月15日欧州CL決勝Tの組み合わせ抽選会が行われた。1回戦から好カードが目白押しであり、サッカーファンは眠れない日々が続きそうだ。私が考える優勝候補は、チェルシー、バイエルン、レアル・マドリーの3クラブだ。妥当な判断と思われるかもしれないが、この3チームは頭1つほどは抜け出している。

その1つであるチェルシーは1回戦でパリ・サンジェルマンと対戦する。勝敗予想オッズを見てみると、意外にもチェルシー勝利を楽観視している向きがある。確かにチェルシーはリーグ戦でも好調を維持しており、パリは今ひとつ波に乗れていない。
しかし私は、この1回戦でチェルシーが躓 く可能性も大いにあると見ている。堅守を誇るチェルシーの意外な弱点と、パリに出来る事。両面からこの一戦をプレビューする。

☆チェルシーの欠点とパリの能力

チェルシーはここまでリーグ戦13失点とサウサンプトンと並んで最少失点を維持している。テリー、ケーヒルのCBコンビには高さとパワーがあり、易々とシュートは許さない。GKもクルトワとチェフというワールドクラス2枚が揃っており、SBのイヴァノビッチとアスピリクエタも守備には絶対の自信を持つ。
このDFラインにはパリのイブラやカバーニも手を焼くことが予想されるため、パリに大量得点を奪われるケースは無いだろう。一方でパリの守備陣は集中力が散漫になる事があり、立ち上がりで躓くと流れをチェルシー に持っていかれかねない。
ただ、チェルシーにも弱点はある。それはDFラインにスピードが無い事だ。スピードが無いDFラインは、ラインを高めに設定しづらくなる。当然の事だが、DFラインの裏をスピードで突かれる攻撃に弱みがあるからだ。そのためチェルシーは全体の陣形を低く保っている。

しかし、今季のチェルシーは試合を支配しようと動く傾向にある。モウリーニョも現在のチーム状況に自信を持っており、パリ相手にも攻撃的姿勢を崩さないだろう。そしてボールを支配するために、チェルシーは高い位置からプレスをかけてくる。ここに1つの落とし穴がある。
DFラインをそこまで上げられない状態でプレスをかければ、当然全体が間延びする。プレミアではここを突かれるケースは少 ないのだが、現在のチェルシーはその部分をオスカルやウィリアンのプレススピードでごまかしている。
ところが、1試合だけ弱みを突かれた試合があった。12月6日におこなわれたプレミア第15節VSニューカッスル戦である。ちなみにこの日、チェルシーは今季初黒星を喫している。

スターティング

ニューカッスルは4-4-1-1の布陣で守備的なスタンスを取ったものの、攻撃時には細かくパスを繋ぐ意志を見せていた。一方のチェルシーはいつも通りの4-2-3-1で前からボールを奪いに行く。ところが、ニューカッスルに弱点を突かれてしまう。

前半31分、低い位置でボールを受けた相手の左SBにウィリアンが寄せるが、これに味方が連動 していない。なぜならチェルシーのDFラインにスピードが無く、ラインを上げづらい状況にあるからだ。ニューカッスルの指揮官はここを見逃さなかった。恐らく事前に研究していたのだろう。