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【書評】プレーのどこを見るか ーサッカーがさらにおもしろくなる『ガゼッタ』式採点の裏側ー 小川光生著

採点方針は全部で9つ、

  • 1. 及第点「6」を基準にし、そこからの足し引きで考える
  • 2. パジェッラは10段階でも21段階でもない
  • 3. ”結果”に直結した、あるいは大きく影響した決定的プレーをチェックする
  • 4. 1試合をとおしてのパフォーマンスを評価する
  • 5. 各選手の戦術、チーム内における役割の理解度を探る
  • 6. バックグラウンド、データを加味する
  • 7. 各選手のポテンシャリティ(潜在能力)の違いを考慮する
  • 8. 一緒にゲームを見ていた仲間の評価を自分の評価と「比較」する
  • 9. おもしろいコメントを考える

全てを紹介するとネタバレになってしまうので、
ここでは特に重要な「4の1試合をとおしてのパフォーマンスを評価する」について紹介したい。
この言葉の中にはいくつかのエッセンスが含まれているのだが、
特に大事なことは、過去の試合を引きずらないことだという。
いいかえれば試合の観戦を始める際に全てをリセットし、先入観をなくすことである。
ところがこれがプロの記者でも意外とできてない人が多いという。
たしかに悪いパフォーマンスを続けている選手がまた次の試合で良くない結果を出す確率は高い。
しかしそういう目で選手を見てしまうと、せっかくの良いプレーを見逃してしまう可能性がある。
逆もまた然りで、既に表れている悪い兆候を掴み損ねてしまう事がある。
それはプロとしては恥ずかしいことになる。