いつも変わらずある“あの味”を日々追求する中華そば屋の店主の姿は、“アーセナル味”を20年経っても守り続けるヴェンゲル監督の姿とも重なる。
先週末、アーセナルは同じ北ロンドンに本拠を置くトッテナム・ホットスパーとの“ノース・ロンドン・ダービー”で、負傷者続出の中でリードを許す苦しい展開だったが、本職はDFのキーラン・ギブスをウイングで投入する采配が功を奏し、彼の同点弾による1-1のドロー。開幕から12試合を消化した現在、アーセナルは首位のマンチェスター・シティと同勝点の得失点差による2位。2003-2004シーズンの無敗優勝以来となるリーグ優勝を狙える位置につけている。
もしサッカーの神様がいるならば、「今は中華そばが食べたい」と思っているのかもしれない。それがメインディッシュとしてなのか?〆の一杯なのかは知る由もないが。
ヴェンゲル監督とは、そんな中華そば屋の店主なのである。