Warning: count(): Parameter must be an array or an object that implements Countable in /home/orfool/soccerlture.com/public_html/wp/wp-includes/post-template.php on line 293

Warning: count(): Parameter must be an array or an object that implements Countable in /home/orfool/soccerlture.com/public_html/wp/wp-includes/post-template.php on line 294
no-image

スペイン王者を破る異色のサッカー 独自路線を追求するレヴァークーゼン

 豊富な運動量による連動したプレッシングサッカーは、Jリーグの湘南ベルマーレでも見る事ができます。2度の日本代表監督経験がある岡田武史氏が絶賛するチリ代表もこのサッカーを継続している事により、南米から本大会出場するのも難しいチリが2大会連続でW杯ベスト16に進出している要因になっています。岡田氏も日本代表に適したサッカーだと推奨するチリからアルトゥール・ビダル(ユヴェントス所属)や、アレクシス・サンチェス(アーセナル所属)といったビッグクラブの主軸としてプレーする選手が出てきたのも、このサッカーをマルセロ・ビエルサ監督が植えつけたサッカーの継続から来るものと言えます。

 昨季のJリーグは総ゴール数が前年よりも100ゴール以上下がりました。(下記表参考)

昨季のJリーグの得点数大幅減少
2010年 2011年 2012年 2013年 2014年
813ゴール 869ゴール 855ゴール 879ゴール 774ゴール

 昨季はガンバ大阪が2000年シーズンの鹿島アントラーズ以来となるJリーグ2クラブ目の国内タイトル3冠を達成しましたが、その要因になったのは守備ブロックを優先して組む閉鎖的な戦術の導入にあったと言えます。同様の事はサンフレッチェ広島のリーグ連覇となった2012年、2013年にも似た部分があると言えます。

 しかし、Jリーグや日本代表の守備力は世界どころかアジアやACLでも全く通用しません。ACLで大金をつぎ込んで攻撃のタレントを補強する中国や韓国、中東のクラブ相手に、「予算が違う」や、「日程的不利」という言い訳は見苦しいです。

 なぜなら、アジアにやってくる高額な選手はW杯に出場するレベルの選手とは言えないから。また、欧州や南米で活躍している選手たちは日々の国内リーグ戦と並行して国際大会を戦い、週2試合をこなしているからです。

 川崎フロンターレのパスワークや、湘南ベルマーレのプレッシングくらいしか何も攻撃を仕掛ける事がないJリーグで自陣へ引いたブロック守備を優先する事の閉鎖感は、2ステージ制導入に至ったJリーグの人気低迷にも密接に関わる要素だと思います。是非とも、Jリーグもレヴァークーゼンのようなアグレッシヴなサッカーを志向してもらいたいと思います。

 アジア人選手の登用に置いてはJリーグのクラブよりも見る目があると言えそうなレヴァークーゼン。チャルハノールは今後1年半以内にさらに大きなクラブへステップアップするでしょうから、その枠をシュミット監督の古巣であるザルツブルグでプレーする南野拓実や、Jリーグでは突出した存在である宇佐美貴史のような日本人選手が担えるように期待したいですね。

 ちなみに、このレヴァークーゼンはガンバ大阪で問題になった“2頭体制”を近年までしておりました。同クラブで現役引退をし、ブンデスリーガの監督に必要なライセンスをまだ所持していなかったサミ・ヒーピアを正監督にしたかったレヴァークーゼンでしたが、“肩書上の監督”をアカデミーからの昇格でサーシャ・レヴァンドフスキにした2頭体制だったのですが、リーグ戦では3位フィニッシュに持ち込んでチャンピオンズリーグ出場という”成功”を果たしていました。しかし皮肉にもヒーピアがライセンスを所持して正監督に就いた昨季はリーグ中盤戦から低迷。結局、ヒーピアは解任され、サーシャ・レヴァンドフスキが再び暫定監督として指揮し、リーグ4位へ導いてチャンピオンズリーグでの現在の躍進に繋いでいます。監督って分からないものであります。

 そんなレヴァークーゼンは今週のチャンピオンズリーグのラウンド16でアトレティコ・マドリーと再戦します。ホームでの第1レグと1-0で勝利していますが、果たしてスペイン王者を破ってベスト8進出なるか?日本人なら、アジア人ならレヴァークーゼンを応援してしまいそうですね。