高額な移籍金で迎えられる「助っ人外国人FW」として
監督が引き抜かれるのは、監督自身がアウクスブルグでは4年の指揮を執り、「サイクルが一段落する」という見方もできる。
だが、一方で1年の契約が残っていながら慰留できないクラブの規模も鑑みる必要もある。
2011年初頭から2012年の夏まで在籍していたMF細貝も、このクラブで大活躍した。だが、彼は日本の浦和レッズからレヴァークーゼンに完全移籍し、そのままアウクスブルグに1年半のレンタル移籍をして来ていた「派遣社員」だった。
細貝側が強豪のレヴァークーゼンへの復帰を希望していたとはいえ、まだ欧州で全く実績のなかった細貝を完全移籍で獲得できる資金力もアウクスブルクには無かったのだ。
細貝が在籍したのはクラブ史上初の1部昇格を果たした時期だったので、その後は5年連続で1部残留を経験し、クラブの規模も大きくなった。とはいえ、彼等にとって宇佐美の契約条項にある違約金(移籍金)満額の2億円は、「ナケナシの高額」だ。
アウクスブルグに加入すれば、宇佐美はクラブが大金を注ぎ込んだ外国人助っ人FWだ。起用されるポジションがサイドMFだったとしても、現在のように、「チーム事情で自分の得点は減っているが~」などと言い訳をする事はできない。
24歳と決して若手ではなくなった大人な選手として、宇佐美には結果が求められる。
ただ、それこそがバイエルン・ミュンヘンとホッフェンハイムで成功できなかった過去を持つ宇佐美にとっては待望の環境なはず。
是非とも移籍をリスクと考えず、ステップアップに捉えてもらいたい!