ブラジルW杯ールドカップのあと、コンデイション的に常に不安があり、一時は代表引退を口走るなど、人気者のウッチーも、その表情に影を感じさせるなど、どうも彼らしくないと感じていた。
そしてチームの低迷からついに監督が解任。
不安の要素がさらに増えたと思った。
ただ新監督がディ・マッテオとなると、ちょっと事情は違う。
チェルシーがCLで優勝した時、ドログバやA・コールなどのベテランをうまく使い、それでも若いにもかかわらず落ち着きはらった雰囲気は、監督たる風格を感じさせた。
だから翌シーズンチェルシーを「成績不振」で解雇されら時から、次はどのチームの監督なるのか実は心ひそかに注目していた。
するとなんとスタンフォード・ブリッジのつぎはヴェルティンス・アレーナ。
この試合、内田は生き返ったように縦横無尽にグランドを駆けまわっていた。
時には左サイドのボックス内で相手アタッカーを倒すなど運動量が豊富だった。
また明確なデータはないが、この試合はシャルケから見て右サイドでほとんどがプレーが行われた。
内田が起点となり、また確実に潰しにかかるなど、攻守に大活躍だった。
2-0で勝ったあと、ディ・マッテオ監督はめずらしく派手なガッツポーズを魅せて喜びを隠さなかった。
もちろん何かが完成したのではない。彼らはこれから何かを創らなければならないのだ。
しかしヴェルティンス・アレーナの芝にはその可能性の香りが漂っているようだった。