吉田麻也
言わずと知れた日本代表のセンターバック。プレミアリーグでここまで活躍している選手は吉田麻也以外にいない。高さ、1対1、フィード力、パス精度、どれを見ても日本代表トップクラスである。歴代最高のセンターバックであろう。そんな吉田も弱点はある。たまに見せるミスは決定的になることがある。もちろんDFというポジションは一つのミスが決定機を生むポジションで、吉田自身足下が上手いが故に招くものもある。それでも現在アジアNo. 1のDFは吉田であると思う。次期日本代表のキャプテンとしても呼び声高い吉田を中心にDFの構成はされていくはずだが、彼自身もミスの削減に努めなければスタメンの座を剥奪されることもあるだろう。
昌子源
プラチナ世代で1番脂が乗っているセンターバック。昨年優勝した鹿島のDFリーダーは近年著しい成長を遂げている。私が彼を推すようになった試合がある。2015年のルヴァン杯決勝の対ガンバ戦である。当時最強助っ人として呼び声高かったガンバのパトリックを完璧に抑えたのである。それ以降の昌子は安定感を増していき、常勝鹿島になくてはならない存在へと成長した。昌子の特徴として1対1の強さがある。外国人相手にも負けない粘り強い守備は今後の日本代表として期待したい。
植田直通
常勝鹿島で昌子とコンビを組む植田も面白い存在だ。絶対的な自信がある高さと身体能力を武器に相手FWを抑える。まだまだ足元の技術やフィード力に課題が残るが、大舞台でも物怖じしない強心臓の持ち主である。また経験という部分から安定感に欠ける所はあるがこの部分は優秀なDFを輩出してきた鹿島で培っていけるはずである。身体能力も申し分ないため彼の成長次第では海外リーグでも大いに活躍できる可能性を秘めている。
岩波拓也
植田と同じリオ世代のDF。アンダー世代から常に名を連ねていた選手である。岩波は冷静な判断から敵の攻撃の芽をつむことができる選手である。若い頃から将来を嘱望された選手でもある。ただ、近年もう一つ絶対的な存在になりえない印象がある。所属クラブでも出場機会には恵まれているが、DFリーダーとしてもう一歩といった所であろう。まだ若いため、何かキッカケを掴めば素質を一気に開花するだろう。
森重真人
まさに現代のDFという印象のある森重。足下のうまさもあれば粘り強い守備もしっかりとこなせる選手である。また、チームを鼓舞することもできる点は若い選手にはなかなかない長所と呼べる。気持ちが強くあるが故に無駄なファールが多いところが彼の欠点であろう。吉田とは長くプレーしている為、吉田とコンビを組むという点では他の選手よりアドバンテージがあるが、プレーの雑さを減らさなければいけない。
遠藤航
浦和で変則的な3バックの真ん中を務める遠藤。本人はボランチとしての出場を望んでいるが、浦和のディフェンスをまとめる潜在能力はDFとしても評価すべきであろう。ただし、彼がセンターバックを務めるには4バックの経験がないことは大きなハンデとなる。3バックの真ん中は対人の強さより掃除屋としての機能が多くある為、彼が4バックの真ん中を務める時にどれだけの力を発揮できるかその能力は未知数である。
柏レイソル中谷&中山
昨年の1番の驚きはレイソルの2人の若武者だろう。誰がレイソルのセンターバックとしてここまで成長すると予想しただろうか。高さという点では少し物足りなさを両選手感じてしまうが、中谷は1対1が強く、相手との駆け引きが非常に上手い選手で中山は数少ないレフティのセンターバックでゲームを作れる選手である。特に中谷は相手との駆け引きが上手い為シュートを十分な体勢で打たせないうまさがある。彼ら2人の成長が今後どこまで続くか非常に楽しみである。