この試合の序盤はマインツが押していましたが、CFとして出場した岡崎にはスペースが与えてもらえず、とても窮屈そうにプレイをしていました。
ならばと下がった位置から味方のフィードに飛び出しますが、相手のGKやDFに阻まれます。
それでも岡崎にはボールが集まり、ボールタッチの数はとても多いのですが、中盤でゲームメイクをやり始めると、相手に倒されることが多く、チームも混乱し始めました。
加えてこれだけ敵味方が入り乱れていますと、岡崎の得意技である斜めに走る動き。ダイナゴナルランが封じられます。勿論、ヴォルフスブルク側も岡崎にやられるわけにいきませんから、必死ですし、このプレイだけで評価がどうの。といったことはないのですが、今まで多くの試合で流れを変えてきたことも事実です。
泥臭いプレイが信条と思われがちな岡崎ですが、走ることに関しては、実はかなりテクニックを持っており、鈍足なのに走りを武器にする為には、走力に関する技術を磨かなければいけないわけです。
ですから、実は囲まれると弱く、ボール扱いも二の次な選手なのです。
そんな中でこれだけの得点を奪えているということは素晴らしいのですが、ここで得点が止まってしまうことは、本人としても一番に避けたいところでしょう。
厳しい記しかたですが、逆をいえば、走力の技術だけでのし上がって来たとんでもない選手なのです。
この試合で岡崎の得点が観られなかった理由を別の角度から観てみると、ドイツのサッカーが流動的ではないことが挙げられます。
CFならばCFとして、サイドアタッカーならそうとしての仕事をしなければならず、この試合はCFでしたから、サイドに流れたりすることは感心されないのです。この為に、岡崎の持ち味である、サイドの高い位置からゴールに迫る。といったプレイが出来ないのです。その位置は味方が使っているので、岡崎にしても陣取ることが出来ないわけです。
しかし、今期もそれでも結果を出しているので、何とか得意なプレイを出して欲しいものです。