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ホンジュラスサッカーとは!? ~W杯未勝利で敗退&監督交代、ロンドン五輪での躍進を還元できないなど日本と共通の課題

そんな日本とは違った強力なFWが育つ土壌があってこそCBにも彼等を対峙できる実力者が育つのも当然。ウィガン・アスレティックでの活躍からプレミアリーグでも認められる実力者であるDFマイノル・フィゲロアが今回の日本戦でも最終ラインでDFリーダーとして日本の前に立ちはだかり、強さと上手さを兼備した守備を見せるでしょう。アーセナルファンの僕としては、左SBとCBを高次元でこなせるプレミアリーグ経験者として、ガエル・クリシー退団後に加入して欲しかったです。3バックでも4バックでもこなせる戦術的柔軟性を現エヴァートンのロベルト・マルティネス監督がウィガンの指揮官を務めた時代に植え付けられており、31歳となった現在ではリーダーシップもとれる実力者です。プレミアリーグに在籍しているだけでも奇跡的な小クラブであるウィガンで2013年にはFAカップ優勝もしました。しかし、そのシーズンに2部リーグに降格しているのもその規模の証明でもありますが・・。フィゲロア自身は翌年もハル・シティに移籍してFAカップで準優勝しているため、”FAカップマスター”のような彼の経験値の豊富さに頭が下がります。また、守備面だけでなく、プアミアリーグでハーフウェイライン付近から爆発力もある精度の高い左足ロングシュートを決めた攻撃力にも魅力がある選手です。

しかし、注目はそのフィゲロアがプレミアリーグでは左サイドを担当する事が多かったにも関わらず、代表では常に4バックの中央を任されるに至った理由となる左サイドバックのエミリオ・イサギレ。ブラジルW杯では逆サイドのタッチラインまでラボーナキックでクリアするという離れ技をした選手なのですが、彼はスコットランドプレミアリーグのセルティックへ移籍した初年度となる2010-2011シーズンにリーグ最優秀選手に選出。サイドバックがMVPなんて聞いたことありますか?それもサイドバックに攻撃文化があまりないスコットランドという土壌で。それぐらいウインガ―顔負けのスピード溢れるドリブル突破と、斬新な仕掛けのアイデアを持つ選手です。

でも頼りになるのはフィゲロアのみです。イサギレは仕掛けすぎて「ここでリスク冒すか?」とツッコミたくなる選手でもあります。また、フィゲロアとセンターバックに入るであろうヴィクトル・ベルナルデス等は、対人プレーには強くともスピードに劣るばかりか裏のスペースへの対応が不味く守備範囲は狭い。岡崎慎司にとっては美味しいスぺースがあるかもしれません。ただ、ベルナルデスは近年のアメリカ・MLSでベストイレブンにも選出されるほどの選手なので対人の強さは脅威的だとは思います。

【試合予想と豆知識】撃ち合いの過去と、実は敗戦を願っている現在~あの名将を招聘の動きや、代表強化に繋がるウィガンとの関係

過去にフル代表として日本と対戦した際には日本開催での試合でしたが、日本から見て3-3、5-4というおよそサッカーとは思えない撃ち合いを演じています。どう考えても堅守速攻のチームではないでしょ?っていうのがお分かりいただけるかと思います。

その他の豆知識としては、現在はW杯後に就任したメトフォード監督の采配に疑問符が投げかけられており、日本のハビエル・アギーレ監督ばりに批判が集中しているそうです。この日本戦で負けて欲しいと思っているホンジュラスサッカー界の関係者も多数いる模様。その裏にはメトフォード監督の力不足というよりも、新監督候補としてブラジルW杯で同じ中南米のコスタリカ代表をベスト8まで導いたホルヘ・ルイス・ピント監督招聘の動きがあるようです。
ホンジュラス人は尻に火がつくまでモチベーションを上げられないメンタルに問題があると言われるそうですが、ピント監督がコスタリカ代表に植え付けた徹底した規律と組織的なサッカーが良くも悪くも自由奔放なホンジュラスにプラスされると面白いかもしれませんね!!

あとは・・ウィガンの事も書いておきましょう。現在はイングランドの2部リーグに当たるチャンピオンシップに降格したままですが、2013年のFAカップ王者です、そのウィガンが2005年のプレミアリーグ昇格から8年にも渡ってプレミアリーグの地位を維持する過程で、DFマイノル・フィゲロア、MFウィルソン・パラシオス、エンドリー・トーマス、ロヘル・エスピノサというホンジュラス代表選手がオリンピアというホンジュラスのクラブから加入しています。トーマスはレギュラーの地位を獲得できませんでしたが、ホンジュラス代表チームが2010年の南アフリカW杯と2014年のブラジルW杯へ連続出場している強化の一端はウィガンが担っていたとも言えます。資金的にビッグクラブと対抗出来ないのなら、移籍金が高騰する南米でなく、中南米のホンジュラスというルートを開拓したウィガン。この戦略は2ステージ制移行だけでアレルギー反応を起こし、ACLでの敗退を中国や中東の金満クラブの手法を批判するだけに終わる日本サッカー界にとっては非常に見るべきポイントの多い評価されるべき強化戦略として覚えておくとサッカーの見識にまた違った面白さを持てるのではないでしょうか?

以上、こんな事も考えながら、本日の日本代表VSホンジュラス代表を楽しみましょう☆