シーズン前半戦のドルトムントは昨年の成績から比べると、信じられないような不振のスパイラルに突入し、最下位付近に沈殿する混乱ぶりにファンは驚いた。
しかしここまで築き上げてきたチームスタイルに疑問の声が出始めてきたのは当然だった。
またゲッチェ、レバンドフスキと連続で放出、しかもその相手先が優勝争いをするはずのバイエルンであることに、当該クラブだけでなく、このリーグ自体の不思議なあるいは理解不能なものを感じた人も多かったに違いない。
もちろんサッカーに関しての態度や考え方は国が違えば、いろいろなことが違ってくる。
社交辞令に聞こえてしまうかもしれないが、文化に対する多様性に対して寛容であることはまず尊重しなければならない。
だからそうしてことはおかしいと外国人である私達が、安易に目に写る現象だけで、そうした批判を頭ごなしに言う権利は無いだろう。
ましてやあれだけの観客動員を誇るブンデスリーガは私達の尺度とは違う何かがあるのだろう。
いずれこのことは、どこかで検証してみたいが、話をドルトムントに戻そう。
長いウインターブレイクで、行った補強は事実上カンプルのみ。
またクロップ監督の解任もまったくその可能性を否定された。
ドルトムントのスタイルはイコール、クロップだと言うことなのだろう。
だから新しい監督が来てもカンフル剤にすらならず、むしろ毒になりかねない。
現体制を継続するというクラブの明確な意志はとても重要だった。
この長い休みを使ってもう一度立て直すにはこうした方針は正しい。
全てをリセットし、そこからの再構築は選手の大きな負担になる。
むしろリスタートとしてキャンプでは個々の選手のコンディション調整に集中した。
シーズン後半戦に入りようやく本来の実力を発揮し初めて来ている。
殆どの次のように感じたのではないか。
ドルトムントはらしくなった、と。
そしてひとつの山場がこのルールダービーだ。