そして58分、自陣ゴールライン付近から相手がプレスに来ているにもかかわらず、バイエルンはビルドアップを開始。中央のシャビ・アロンソが囲まれていながらボールを受け、右のラームへシンプルに繋ぎ、サポートに入ったミュラーへ。ミュラーがシンプルに大きく拡がった右サイドの裏のスペースへパスを送り、フリーのゲッツェが右オープンスペースでパスを受けると、ダイレクトで回転をかけながらクロスを蹴り込む。相手GKとDFの間を抜け、ファーサイドのレヴァンドフスキがしっかりと合わせてゴールに突き刺し、バイエルンが4-1とリードを拡げる。
66分には左サイドに開いたゲッツェへサイドチェンジのボールが通り、カットインしながら中央へ入って来たチアゴへ。密集するゴール前でチアゴが巧みにキープしながら、ボールがこぼれた所をゲッツェが拾って右足を一閃したシュートが決まり、5-1に。その後はバイエルンが若手選手を投入しながらも、後方でのビルドアップや、無理にプレスにも行かずに時間を消化する事を選択。そのまま5-1で大勝。
3冠を獲得した2012-2013シーズンに記録していたリーグタイの開幕8連勝。この日負けても2位のままのドルトムントとの勝点差を7にまで拡げ、史上初のブンデスリーガ4連覇が早々とバイエルンの手中に収まりそうな結果になっています。すでに昨季4位のレヴァークーゼンにも3-0、昨季2位のヴォルフスブルクにも5-1、この日はドルトムントにも5-1。と、強豪勢との前半戦の対戦をほぼ終えた、それも圧勝劇で消化しているバイエルン。
グアルディオラ監督のシステム変更や采配、ゲームプランはさらに冴えているので、あの3冠の時よりも確実に今のチームの方が強く、次元の違うサッカーを披露していると言えるでしょう。
逆にドルトムントはヨーロッパリーグの予選から参加しているため、公式戦の数もバイエルンより3試合多く消化しているため、疲労もあります。また、結局は昨季リーグ7位のチームである事も改めて思い直した上で、代表ウィーク明けから仕切り直して欲しいものです。
筆者はヨハン・クライフのファンなのに、クライフの永遠のライヴァルであるフランツ・ベッケンバウアーが現在でも名誉会長に居座るバイエルン・ミュンヘンを何故か応援してしまう。やはりペップとバルサが好きなんでしょうね。あとはチアゴのプレーを見ていると楽しそうなんですよね。サッカーとは不思議なモノです。