アルヒラル・・・強い!が運に負けた。
ウェスタン・シドニー・・・堅実ながら押され続けたものの、運が良かった。
と言わざるを得ないような内容だったように私個人は感じた。
ただ、今日のACL決勝2ndレグを見た方なら、多くの人がそう感じたに違いない。
もちろん、どのチームも勝つ為に最前を尽くし、チームとしてのベストな作戦をしていたことは間違いない。
どちらのサッカーも、たしかに最高だったと思う。
アルヒラルは恐ろしい程に攻撃的で、ゴールへの最短を常に念頭に置いたボール運びだった。
その主軸になっているのは、元ブラジル代表のチアゴ・ネーヴィスで、
非常にシンプルにゴールへボールを届かせることを意識しているように感じた。
現代のサッカーは、バルセロナに見られるように、局所的に人を密集させ、
その範囲内でボール回しをしながら集団でゴールへ向かうものが主流になっている。
(今回のワールドカップで、またスピードカウンターサッカーに戻りつつあるようだが)
そういった意味では、アルヒラルのサッカーは2000年代によく見られた、少し懐かしいスタイルに近い気がする。
両サイドへの負担が大きく、真ん中の縦ラインはサイドのタイミングに合わせてDFとの駆け引きに集中する。
役割がはっきりしていて、あまり詳しくない人にも見やすいサッカースタイルではないだろうか。
対するウェスタン・シドニーは、ドイツに近い守備的なチームであり、
スキをついたカウンター攻撃で点を取るというスタイルがメインのようだ。
このスタイルは、自分たちの守備力に自信があり、
なおかつチャンスの少ない攻撃で点を取る決定力が必要とされる。
特に今日の試合で、このスタイルを支えていたのは、ゴールキーパーのアンテ・コヴィッチだった。
再三のピンチも、鉄壁のセービングで、結果的に1ゴールも許さずに試合を終えていた。
さて、試合の話に戻るが、、
はっきり言うとアルヒラルが勝つと思っていた。
シドニーがいくら鉄壁とは言え、ボールがキーパーまで届く事も多々あり、
いつ点が入ってもおかしくなかった。
正式な数はわからないが、シュート数ではアルヒラル20本、シドニー5本程度。
シュートを打たなければ点が入らないという理論からすると、
アルヒラルの方が4倍近く得点の可能性があったということになる。
ただ、シドニーのディフェンスの上手さは、このシュート数の差を無力にするような、
シュート間際のプレッシャーにあるように感じた。