29〗 Arena Lviv / リヴィウ

陽は昇り陽は沈み♪瞬く間にウクライナの日々は流れて行く

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三月に都内明治座·明治座で上演された『屋根の上のヴァイオリン弾き』。全国ツアーは現在の福岡博多座からこの後は東北へ。ブロードウェイでの初演は1964年。原作者ショーレム·アレイヘム:Sholem Aleichem【1859年3月2日生-1916年5月13日】の本名はソロモン·ラビノヴィッツ:SolomonYa Rabinowitz。キーウ近郊に生まれたウクライナ人。三十代半ばで原作を発表した頃はウクライナ在住。ポグロムの嵐が吹き荒れ、主人公の家族は着の身着のままニューヨークへと逃れるエンディングは原作とは異なる。
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青空と麦畑は 自由と誇りを守る戦いの旗印に

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2019年のアイスホッケー世界選手権はスロヴァキア開催。ブラティスラヴァのオンドレイ·ネペラ·アリーナへと向かうのはナショナルチームのレプリカを身に纏ったウクライナ·サポーター。鮮やかなレモンイエローの出で立ちはフットボールと変わらない。青は空を、黄色は麦畑を表しているのだとか。
カバー写真の麦酒はLvivske。1715年リヴィウに醸造所を設立したウクライナの老舗銘柄も現在はカールスバーグ傘下のブランド。ウクライナ独自の伝統的なアルコール飲料に蜂蜜酒のシケラがある。ロシアとポ-ランドに支配された期間が長かったから当然ウォッカも定番だし南部のオデッサ周辺ではワインも生産されている。十八世紀のウクライナでは製酒工場の九割はユダヤ人が経営していた。
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行くはずがない ユダヤ人の顔は見たくない

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昨日イスタンブールで首脳会談は実現せず。そして捕虜交換の他に何も決まらるはずがない。ロシア正教を熱烈に信奉するウラジミール·プーチン:Vladimir Putin【1952年10月7日生】大統領は顔をあわせたくもないらしい。思うに政治家としても個人的にも単にだいっ嫌いなだけだろう。何故ならばウォロディミル·ゼレンスキー:Volodymyr Zelenskyy【1978年1月25日生】の体内にはユダヤ人の血が流れているのだから。
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第29話は収容人員三万五千人のリヴィウ·アレーナ。第一次大戦後短くても実在した西ウクライナ人民共和国の首都リヴィウ。ロシア色の強い東のキーウに比べてウクライナ独自の文化が色濃く残る街。1919年1月22日はウクライナと西ウクライナの統合を祝い記念日に定められている。ポーランド軍の力を借りてウクライナはロシアから、西ウクライナはオーストリア·ハンガリーの領地から晴れて独立を果たす。ところが僅か二年ポーランドとソヴィエトの和議により西はポーランド領、東はソヴィエト領に再び分裂。更にその二年後ソ連邦が成立している。
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